120 Talons and Tea Leaves ページ21
Aはルーピン先生がなぜ人狼を恐れているのかわからなかった。
だが、白い満月を見ただけで、ルーピン先生は人狼と何かあったのではないかと思ってしまうあたり、Aは相当気が立っていた。
だからだろうか、占い学の授業でトレローニ先生の声を聞いているだけでAはイライラしていた。
だがこのイライラはAだけに限ったことではないらしい。
斜め前の席に座っているハリーもまたイライラしていた。
占いごときで死の宣告をされたら誰だって溜まったものではない。
Aは、見えもしない占いを前にうーんと悩むふりをした。
全く占い学というのはわからない。
ただの模様にしか見えないし、紅茶の表面だっていつも通りだ。
飽き飽きしていっそ紅茶を飲み干してしまおうかと考えていると、タイミング悪くトレローニ教授がやってきた。
「ちょっと、そこの貴方お待ちになって。」
ややヒステリック気味な声にAは、ざわりと神経が逆撫でされるのがわかった。
何も言っていないのにカップをひったくった彼女は、Aのカップに浮かんだ模様を見てうーーーんと神妙に悩んだ。
「(ついに私にも死の宣告が来るのかしら。)」
冗談でも思って胃はいけないことを心の中で毒づく。
すると、はっと顔を上げたトレローニは震える指先でAを指差した。
「私には見えます。
貴方にはとてつもない恐ろしい、それは恐ろしい、、化け猫が付いています。
ええ、これは不吉な、恐ろしい予兆ですわ。
ああ、なんて恐ろしいのかしら、いいこと悪いことは言わないわ、三つ目の猫には気をつけなさい。」
何度恐ろしいといえば済むのだろうか、Aは普段はこんなに沸点が低くないはずなのになぜかこの時はカッと頭にきた。
「ミーシャはそんな子じゃない！！」
大声で叫んだせいで教室中に響いてしまったAの声。
元からトレローニの声で十分人の気を引いていたのに、これが決定打となった。
ねえ、今名前言わなかった？
三つ目猫、そういうことだよね。
嘘、図星？
あちこちから噂がヒソヒソと流れてくる、Aは目に涙をためてトレローニを睨みつけた。
「…はっ、占いが変わってしまっている。」
この世の終わりの様に嘆いたトレローニに、Aは一瞥くれて授業終了の合図とともにさっと教室の外に出て行ってしまった。
トレローニは一人呟く。
「ああ。これはこれは…悪い予感しかしない。」
紅茶の模様は三つの目が付いた様な模様になっていた。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます。少しずつ変化を与えられたらと、頑張っております。これからもご覧いただけたら幸いです。 (2019年9月6日 3時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 拝読させて頂きました。ハリーポッターシリーズは以前から好きだったので夢小説も自然と興味が出ていました。夢主とドラコの関係性が好みでした。 (2019年9月5日 9時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - うさみゅ。さん» ありがとうございます！こちらこそ、読んで頂けるだけで幸いです。挨拶の方は一つ一つ丁寧に書こうという戒めで、書きました。これからもご愛読頂けたら幸いです。 (2019年7月25日 10時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
うさみゅ。(プロフ) - こんばんは。夜遅くに失礼します！題名に惹かれて読み始めたのですがとても面白いですね！まだ2までしか読んでおりませんが続きを早く読みたくなりました。ようこそ、これがの挨拶もとても素敵だと思いました。更新の方頑張ってください。 (2019年7月25日 3時) (レス) id: 3ec25a42f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月8日 0時
