117 The Boggart in the Wardrobe ページ18
一瞬何を言われているのかわからなかったAは、ぽかんとした顔をした後、少し考え込んで。
「それって、純血主義とか、そういう話？」
「ええ、まあそんなところね。」
言いづらいそうにしているあたり、ハーマイオニーも多少は気にしているらしい。
Aは不思議そうに首を傾げた。
「貴方がどうしてそんな顔をするのかわからないけど、私はどちらでもないわよ。」
「え、それって…」
「だって、マグルと純血って何が違うの？
祖先が違うだけでしょう？
それに、マグルだろうと純血だろうと、悪いことをする人はどこにでもいるし、いい人って言われている人も一緒ね。」
「じゃあ貴方は純血主義じゃないのね。」
目をキラキラとさせている彼女に、Aは少しだけ身を引いた。
別に純血主義ではないが、そうかとはっきり否定できるとも思えない。
「ドラコみたいには言わないわ。」
「…？じゃあ純血主義なの？」
要領を得ないと言いたげなハーマイオニーに、Aはなんと説明していいのかわからなかったが、恐る恐る口にした。
「じゃあ逆に貴方たちの世界で、魔法使いですって名乗ったら周りはどう反応するかしら。」
「それは…」
「ああーなんて素晴らしい人なんだー、ぜひうちの家の息子とーーー
なんてなるとは思えないの。
もちろんそうでない人もいるとは思うわ、それにドラコの取っている態度は人として最低よ。
でも、本能的に自分とは違う人をそう簡単に受け入れることはできないのよ。
立場が変われば人も変わるわ。」
真顔で棒読みをした後、少しだけ視線を落としたA。
何もいえなくなったハーマイオニーは、黙ってAと同じ場所を見た。
遠くの方で今日の授業の終了の鐘がなった。
今年の闇の魔術に対する防衛術はあたりだ。
そんな去年とは真反対の噂が今年は流れた。
Aは期待するまま授業を受ければ、それは期待以上のものだった。
とにかく教科書を使わなくていい、実技だけで勝負できる素晴らしさ。
もちろん、原理や理屈もきちんと教えてくれるが実践を交えた講義は、この授業の特性にまさにぴったりだった。
Aとハーマイオニーは例のように一緒に授業を受ける。
彼女の挙手攻撃にルーピン先生はほどほどに付き合い、他に手を上げない子にも丁寧に教えていた。
「じゃあそうだな、ネビル、君はここにきて僕のアシスタントをしてくれるかい？」
態とらしく周囲を見渡してから、ネビルを指名するルーピン教授。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます。少しずつ変化を与えられたらと、頑張っております。これからもご覧いただけたら幸いです。 (2019年9月6日 3時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 拝読させて頂きました。ハリーポッターシリーズは以前から好きだったので夢小説も自然と興味が出ていました。夢主とドラコの関係性が好みでした。 (2019年9月5日 9時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - うさみゅ。さん» ありがとうございます！こちらこそ、読んで頂けるだけで幸いです。挨拶の方は一つ一つ丁寧に書こうという戒めで、書きました。これからもご愛読頂けたら幸いです。 (2019年7月25日 10時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
うさみゅ。(プロフ) - こんばんは。夜遅くに失礼します！題名に惹かれて読み始めたのですがとても面白いですね！まだ2までしか読んでおりませんが続きを早く読みたくなりました。ようこそ、これがの挨拶もとても素敵だと思いました。更新の方頑張ってください。 (2019年7月25日 3時) (レス) id: 3ec25a42f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月8日 0時
