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ハリー、君
縛っていたはずの鎖がいつの間にか断ち切れている。
鎖が切れた周辺には、何か金属でこすりつけたような焦げ跡が残っていた。
「…そういえば、さっきAが魔法をかけてきたのってこのあたりだったよな。」
「まさか。狙ってたのか？」
「Aがこんな至近距離で狙いを外すはずがない。」
「じゃあ、Aは、」
「まだわからない、でも僕らが一刻も早くここを出なきゃいけないのは事実だ。」
そういって立ち上がった、ハリーは自由になった片腕でロンの拘束を解いた。
もともと、錠前のような拘束具ではなく後ろ手で縛るように作られているだけであって、鍵も拘束具を壊す必要もなく難なく二人は自由を手にできた。
まるであつらえたかのようこの仕掛け、ハリーはヴォルデモート卿に肩を抱かれたままこちらを振り返ったAの顔を思い出しては身震いした。
「(考えたくない、これ以上、Aの好き勝手にはさせるものか、)」
ハリーたちに食って掛かる人全員が、ハリーに対して微妙な態度だったのもこれが原因だったのだ。
醜男
お友達
あれ
確かにこんなざまになっていれば、誰だかわからないのも当然だし、疑心暗鬼になるのもわかる。
鏡がない限り自分の顔を見るなんて、不可能だ＿＿＿
「あっ、鏡！！」
そういってハリーは慌てて、ポケットにしまった鏡を手にした。
割れた破片のガラスから一瞬見えたその人は、とび色の髪に、空色の目をしていた。
だが、ハリーと目があったとかと思えば、その人は一瞬にして姿を消してしまっていた。
「お願いです！
ここから出してください！
Aが、」
そう告げた瞬間、パッと現れた小さな影が一つ。
「A様がどうされました？！」
その影は、ドビーだった。
「ドビー、君。」
「Aさまの一大事とあっては私めも来なくては。」
焦るドビーがハリーとロンの手をとる。
「待ってくれ、まだハーマイオニーが。」
「ハーマイオニー様もですか？」
驚きとわけがわからないと言った表情のドビーに、ハリーが説明しようとした時だ。
地上と地下牢を繋ぐ廊下から、人の罵声と争う音が響いた。
「ドビー、上で合流しよう、必ずハーマイオニーと Aを連れて帰るから。」
「畏まりました。」
それでは、1分後に待ち合わせしましょう。
その言葉を皮切りに二人はこくんと頷き、まずは見張りを呼びつけた。
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イライザ(プロフ) - ルリさん» お返事遅れてすみませんでした、ありがとうございます｡色々な作品の中でも印象にの子たのが印象に残ったのが幸いです、不定期ではありますが新しく物語を始めました｡またそちらでもお会いできたら幸いです｡ (2021年3月15日 2時) (
レス) id: d70a88eee0 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - 初めて感動しました。とても素晴らしい作品だと思います。言葉では表せないです。色々作品を見てきましたが、自分の心にすごく刺さって、感情移入しました。もっとイライザさんの作品を見てみたいと思いました。素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございました (2020年12月16日 15時) (レス) id: f2a767728c (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - 鈴猫さん» お返事が遅れてすみません、ありがとうございます、ここまで長く続けて来られたことに感謝です。本当にありがとうございました！！ (2020年7月20日 23時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - すごく面白かったです。主人公の最後は思わず涙が流れました。どんな最後にしろhappyかbadなのか、それは人それぞれなのですが凄く良かったです！素敵な作品をありがとうございました！ (2020年4月17日 6時) (レス) id: c2b147e245 (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» これで書かないのはちょっとなあと思いながら、書いていました。正直後悔はしていません。でも泣いたという言葉をもらえただけで、自分の中で気になっていたモヤモヤが貼れました、ありがとうございます。if話では精一杯幸せに書くのでご覧ください。 (2020年4月14日 23時) (レス) id: 2c5d1feb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イライザ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年11月22日 13時
