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「それで、それがどうかしたの？
杖が繋がったことでどういった奇跡が起きるのかまでは私は知らないけど。」
続きを急かすAに、ああそうだったといってハリーは話を元に戻した。
「それで、君はすごく辛いかもしれないけど、杖から出てきたんだよ。
今までヴォルデモート卿の杖に殺されたらしい人たちが。
その中に僕の両親がいたから間違いない。
そしてその…君のお爺様もそこにいたんだ。」
「…え？それはつまり…」
Aはどう言葉にしていいかわからず、振り返った。
Aの背後にいたドラコは、小さく首を横に振った。
「すまない、ポッターから一応確認を取りたいと言われて、」
「ごめん、僕、二年生の時に君のおじいさんを見ていたから…」
「ああ、あのときのね。」
Aの看病を断ったギルバートが脳裏によぎる。
Aは顔をうつむかせてできるだけ動揺を悟られないように、ぐっと手を握ることしかできない。
「あなたが先に呼ばれたのはそういう意味だったのね。。」
悲しげに眉をひそめるA。
顔が見えないだろうに、ドラコも苦しそうに険しそうに眉をひそめた。
「本当に、僕だって呼びたくなかった。もしも間違いだったら僕がこいつを殴っているところだ。」
八つ当たりもいいところね、と通常運転のAならそう言えただろう。
だが、自分を支えてくれていたギルバートがいなくなったという事実しか、Aは受け止めることしかできなかった。
「…そんな。」
呼吸すら怪しいAがぐらっと倒れると、ドラコが慌ててその体を支えた。
「おい、もう用はないな。」
ぎらりと睨みつけるドラコに、ハリーは待って、と小さく反論した。
「なんだよまだAを「黙ってドラコ。」
耳が痛いと小声で抗議すると、ぐっとドラコは言葉を飲み込んだ。
「続けて、どうしたの？」
泣きそうになる言葉を紡ぐように、ぐっと堪えるようにAはハリーを見つめた。
養生しているらしいハリーの手にはよく見たら包帯が巻かれていた。
それだけでなく顔中の傷を癒す薬を塗られたのか、どこもかしこも治り途中。
壮絶な戦いをしたことだけは容易に察することのできるその姿に、Aは大丈夫というように頷いた。
空色の瞳に促されるように、ハリーもうんと一つ頷いて言葉を続けた。
「君のおじいさん、僕の前に現れて君に伝言を残したんだ。
“あの時の言葉を、忘れるな。と伝えてほしい。”
…僕から言えることはこれだけだよ。」
227 memento→←225 Priori Incantatem
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
