213 Talk to Dumbledore ページ14
「大変なときにきたものだ。
今日はここで夕飯をとってそのまま部屋に戻りなさい。」
深くは尋ねず、ダンブルドアは予め用意していたらしい夕飯をAの目の前に差し出した。
「あの、ノヴァは…」
部屋に戻ってしまったのだろうか
リチャードとはどう決着をつけたのか
Aの目から多くの疑問を汲み取ったダンブルドアはゆっくりと頷いた。
「彼からは「妹をたのむ」と伝言を預かっている。
わしは彼の申し出を受け入れただけじゃよ。
ちいと部屋の模様替えが気になるかもしれぬが、そこはまあ静かに目を瞑っておくれ。」
と言ってとても隠す気の無いはぐらかし方で、Aの追求を拒んだ。
Aはもっと何か大事なことをつかんでいたような気がするのに、それが思い出せない感覚に頭を悩ませた。
吐きたいのに吐けないあの感覚にも似た気持ち悪さは、Aの頭痛を誘った。
だが目を閉じてゆっくりと記憶を辿る中で、唯一鮮明に覚えているのがケイティという女性の存在。
「ケイティ…」
Aのつぶやきをダンブルドアはただ見守っているだけ。
言葉にするとその存在はAの中で確実なものになる、そして自分の中のもう一人の存在について、Aは知りたくなった。
Aの瞼が一瞬俯いたとき、ダンブルドアはゆっくりと肩の力を抜くようにため息をつき、そっとその肩をさすった。
「今日はもう落ち着くのじゃ。
明日の試合に備えて今日はゆっくりおやすみなさい。」
「…試合？」
「そうじゃ。君の友人でもあるハリーが明日は最後の試合をする。
その雄姿を見守ってほしい。
友人である君にしかできないことじゃ。
頼まれてくれるかね？」
ダンブルドアの海のような青い瞳は、Aの空色の瞳とは全く違う、
深くて、遠くてそして澄んでいるようで、気がついたらきっと深いところまで突き落とされてしまうようなそんな色。
きっとこの色は畏怖の象徴なんだろうと思うA。
対して自分の瞳の色がAは昔から苦手だった。
見つめると、なんだか自分が消されてしまうような空の色が、Aは苦手だった。
ハリーがファイアボルトに乗せてくれたおかげで空色は好きになれたが、この一度触れてしまったきっとどこまでも飛んで行ってしまうような色がいまだに好きになれないA。
肩に触れた先からAの不安を読み取ったのだろう。
「A、良い機会じゃから今日はここで夕飯をとるかね。」
嬉しい申し出にAはパッと顔を上げた。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ふふ、ありがとうございます。まだ成長しきれない感じが伝わるように書きました。これからどう変わって行くのか、どうか見守っていただけると助かります。 (2019年9月12日 8時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 本日、引き続き読ませて頂きました。鷹の寮生らしく孤高で他人に頼らずに主体で好み。鷹の石像と会話をする場面も。 (2019年9月12日 7時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - ベルモットさん» そうですね、一歩一歩着実に。でも自分の領域は自分なりに守る。そんな考えを残しつつ、主人公が自分のプライドと並行して、何をどう変えて行くのかを伝えられたらと思っていまsy、ありがとうございます。 (2019年9月6日 3時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - まだまだ読み続けているベルモットです。この夢小説は説明文や状況説明など細かく書かれていて、ハリーポッターの世界観が滲み出ていました。鷹の寮生らしく夢主は健気ですね。 (2019年9月5日 23時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - crossmarian4272さん» ありがとうございます！更新頻度が少なく申し訳ないのですが、これからも楽しみしていてください。宜しくお願いします。 (2019年8月9日 21時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月29日 22時
