43page ページ46
・
……今、何て? と聞き返すと、だから赤羽の事好きじゃないのか? と同じような返事が返って来た。その言葉で軽く頭がショートする。
「な、え……えぇ……!?」
「……違うのか?」
「ち、違いますっ!!」
私は思わず席を立ち抗議する。大声を出した私に驚いてか、浅野君が僅かに目を見張った。
「あ、赤羽君は、た、ただの憧れって言うか……わ、私なんかに優しくしてくれてるから、つい……」
「……否定する割には顔赤いけど」
「あ、浅野君が変な事言うからじゃないですか!」
「……嫌いなのか?」
浅野君の言葉に何も返せなくなる。……嫌いかって聞かれると嫌いじゃない。むしろ私なんかに優しくしてくれる、良い人だと思ってる。尊敬してる。
……そんな素敵な人だからこそ、私何かが好きになっちゃいけない。自分の立ち位置くらい、見極めてるつもり。
「……赤羽君には、もっと、成績優秀で社交的で可愛い人…………例えるなら……」
私の頭にはある女の子の姿が浮かぶ。名前を出すことに抵抗があるので、そこで言葉を詰まらせると、佐々木か。と浅野君。
「……佐々木明菜だろ。彼女も随分明白な好意を示してる」
「……はい」
私は、赤羽君と釣り合わないから。そう笑いながら再び席に着く。何故か浅野君が私から目を逸らさない。
「……先程から君の言い方には難があるな」
「え……?」
「……私“なんか”? 釣り合わない? ……そんな事、誰が決めた」
浅野君の目に鋭い光が宿った。直視した私は思わず硬直。
215人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「赤羽業」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サヤ - 41の 勝手にヤキモチを焼くって 勝手にヤキモチを妬くじゃ無いかな? (2017年3月26日 23時) (レス) id: fd9cf3b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - いちご しばらく無浮上さん» 折角自分が作る子ですからね^^わざわざ二枚もありがとうございます!!!(スマホ目の前に拝む奴) いえいえ!沢山のコメントありがとうございます!(あ、やっぱりあの時のいちご様だった……。確信持てず言い出せなくてすみませんッ)私こそ楽しかったです!! (2017年3月26日 16時) (レス) id: dcc347a630 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 最後になりましたが、連没すみません。これからも応援し続けます!!また話せて嬉しかったです、さようなら|壁|・ω・`)ノシ (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 化工無→ http://uranai.nosv.org/img/user/data/7/e/e/7ee37ebb6942c17b01183286e29d4db3.jpg 化工有→ http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/b/f/2bf2b87529754c23cf0c7a78f5b47339.jpg になります。 (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
いちご しばらく無浮上(プロフ) - 葵さん» 解ります!やっぱり、例えその場だけだろうと名前って大事ですよね。 えっ!拝んで頂けるんですか!?そんな対した絵では無いのですが…(汗 でも嬉しいので貼り付けます(( (2017年3月26日 16時) (携帯から) (レス) id: e0d0c50734 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:葵 | 作成日時:2016年10月26日 1時