画面 ページ22
悟side
結局伏黒親子の親子喧嘩で恵が1番に敗退して、残り3人でバチバチした後、僕と傑が負けた。
悟「こんな脳筋ゴリラも筋肉ゴリラも無下限張ってたら秒だから」
傑「言うじゃないか、私も手加減してなきゃ脳筋ゴリラもベ○ータも余裕さ」
甚爾「そこで○ジータチョイスするあたり五条は噛ませ犬ってことでいいんだよな？」
悟「ベ○ータに謝れ脳筋ゴリラ」
あくまで僕達が手加減したことによる負けだから実質勝者無しだと思う。
はぁ、とため息をつけば伊地知とっ捕まえて任務に行くことにした。
僕はAが大好きで、1番近くで応援できるファンでいたいから...任務早く終わらせて土日開けなきゃね。
硝子「で、任務詰め込み過ぎてぶっ倒れて起きたら日曜日の11レース真っ只中と。呆れるな」
あれれー、おかしいなー、
僕、任務どこまでこなしたっけ〜？
硝子がタバコ吸ってくると退出。
テレビ画面に映るAを見て...信じられないほどの焦りがこみ上げた。
Aは有名人で、ファンはいくらでもいるし、週刊誌がネタにしたくなるくらい周りへの影響力がある。俳優だのアイドルだの顔のいい人間、性格のいい人間、いくらでも周りにいる。
騎手ならではの悩みや喜びは周りにいる若い騎手たちの間で話せる。
でも、僕はそれを聞くことはできても共感できない。
競馬場で「A！！」って応援してる時はそんなのどうでも良くなるくらい、負ければ悔しいし勝てば嬉しい。
でも、ふとこうやって任務詰め込んで土日空けようって頑張ってるときに気づく。
Aの1番近くはいつも僕じゃない。
レースではライバルたちがいる。
プライベートでは馬たちがいる。
僕の付け入る隙なんて、ないんじゃないかって...
「さぁ、最終コーナー回って直線！○番○○！A騎手を背に先頭争い！！○○も負けてはいない！激しい競り合いだ！！」
無性に自分がAにとって何者なのか考える事がある。
「○○抜けた！！！○○が抜けた！！A騎手、拳を高らかと突き上げてゴールイン！！」
白熱する実況者の声と共に虚しさばかりが募って、テレビを消しそうになった。
「いやぁ、A騎手G1を今年2勝目！しかも今回も親子三代制覇！」
「見てください、珍しいですね！A騎手がスタンドに向かって手を振ってますよ！！」
「本当ですね！あのダービーですら拳を突き上げる事もしませんでしたし」
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作者名：伊織 凛 | 作成日時：2023年6月18日 15時
