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無我夢中 ページ2

明生は吹奏楽部に入部した。
理由は、1つ上の幼馴染の美咲がいるからだ。

明生は幼い頃から美咲のことが大好きだった。
小学校の頃のクラブ活動や委員会など、学年を混ぜて活動するものはできる限り美咲と同じのものを選んでいたし、小学校のブラスバンド部に入部したのも姉と美咲がいたからだ。

明生はパーカッションを小学校4年生から3年間続けてきた。だが、明生はホルンを第1希望で提出した。美咲はきっと心底驚いただろう。

その中学校はホルンだけ先輩が居らず、明生と同級生の伶菜でホルンを担当することになった。
責任感の強い明生は、ネットを使いホルンの奏法を調べ、その年のコンクール曲で1stに選ばれた。
だが、始めて1年も経っていない初心者が吹くには難しく、合奏中に何度も先生に怒られ凹んだ。

新型コロナウィルスの影響でその年のコンクールは開催できず、次の年へと持ち越しになった。
そうして、あっさりと3年生と産休に入る顧問とは別れ、新しい顧問と新しい1年生が入ってきた。


明生は元気な性格とは裏腹に昔から体が弱かった。
母からの遺伝と言われていた偏頭痛もあり、1年生の冬頃にあった1週間続く激しい頭痛も担当医には偏頭痛だろうと言われた。

だが、1ヶ月しても収まらず、明生は母にこう訴えた。

“朝起きると頭痛いし、なんか気持ち悪い。”

母も気になっていたそうで、担当医に紹介状を書いてもらい、県内の大学病院へと足を運んだ。



「明生ちゃん、
“起立性調節障害”ってわかるかな」




初めて聞く名前。明生も母もきっと頭にクエスチョンマークが浮かんでいただろう。

進退維谷→←明朗闊達



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設定タグ:起立性調節障害 , 実話   
作品ジャンル:エッセイ/日記, オリジナル作品
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作成日時:2022年7月1日 1時

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