【gr】総統閣下の有能秘書【君に恋する】 (ページ4)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:56,775 hit

4話ページ4

A side

コンコンコンッ

tn「誰や～？」

書記長室の扉をノックするとすぐに部屋の主人から返事が帰ってきた。

『トントン様、Aです。書類を届けに参りました』

私がそう言うと数秒後にガチャっとドアが開き、真っ赤なマフラーを身に纏い、目の下に濃い隈を作ったトントン様が現れた。

tn「いらっしゃい。お疲れさん。...ってその書類全部Aがやったんか？」

彼は私の持つ書類の束を見てそう言う。

私の持っている書類は4分の3が総統様がおやりになられた物だ。

私はそのことを伝えるとトントン様は、驚いた様子で、

tn「うせやろ？ど、どう言ったらやったん？教えてくれへんか？」

と言ってきた。

驚くのも無理ないと思う。今まではトントン様が散々言ってようやく少し仕事をやる、と言う感じだったのだ。

『えと、お菓子を作りましたね』

私がそう言うと、トントン様は納得したように頷いた。

tn「そりゃ、Aにしか出来んことやな」

私はそんな様子のトントン様の机に乗った書類のタワーから書類を半分ほど取った。

『じゃあ、私はこれで』

tn「おん...ってそんなにやらんくてええで？！」

トントン様は私が持っている書類の量を見て引き止めようとしたが無視をして書記長室から出た。

あの量じゃまたトントン様が倒れてしまいますからね。

私は自室に戻り書類を置くと早足で総統室へと戻った。