【gr】総統閣下の有能秘書【君に恋する】 (ページ11)

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11話ページ11

A side

次に秘書である私が挨拶をし、幹部の方々が挨拶を済ませた。

挨拶の後は少しの雑談の時間があった。メイドなどが幹部の方々とお話しができる貴重な時間だ。

幹部の方々や私が警戒する中、怪しまれているマリーは総統様と話をしていた。

話をしているときの2人の表情はとても楽しそうで少し胸がチクッとした。

しばらくすると雑談の時間は終わったようだった。

そして彼女達は他のメイドやメイド長に連れられ、城内の説明に向かった。

するとシーンと静まり返る会議室。

そんな沈黙を破るように話し出したのは、ゾム様だった。

zm「...俺ら侮られすぎちゃう？」

彼は心底イライラしているようで殺気を放っており、隠すつもりもないらしい。

他の方々も同じで、扉前で護衛を務めている兵士はその殺気に顔を真っ青にして立っている。

sha「あんなんシッマでもわかるわ」

ニット帽を被った黄色い彼がそう言うと、それを言われた金髪の彼は、

kn「はぁ？”俺でも“って何やねん！」

と大声で言った。

するとそれを皮切りに、幹部達が言い合いを始めてしまった。

私は思わずはぁ、と溜息をついてしまう。

そんな私を見た総統様が、

gr「A、そろそろメイドが戻ってくるだろうから、幹部フロアの説明をしてやれ」

と言ってきた。

私はメイド長がやるはずの仕事を任されたが、それが私がここを離れる口実をくれたのだろう。

『わかりました。行ってきますね』

gr「ああ。よろしく頼のむ」

私が返事をすれば、彼は満足そうに頷いた。

私は言い合いが戦闘に移りそうな幹部の方々の横をそそくさと通り会議室を出た。

お願いですから怪我だけはしないでくださいね。後もの、壊さないでくださいね。

トントン様の仕事が増えてしまいますから。まぁ、本人も参加しようとしていますが。

私は心の中でそう祈り、メイド長を探し始めた。