2話 ページ3
sn side
俺は目の前ですっかり意識を失ってしまった、患者であるAちゃんを見つめる。
いつもなら肩まで伸びる綺麗な黒髪を紐で結い、濃紺の瞳で自身を見つめ、慕ってくれている彼女。
しかし今は健康的な白い顔を青ざめさせ、呼吸は落ち着いたものの、先程までは荒く、苦しそうに息をしていた。
sn「はぁ...俺なんのために軍医、しとるんやろな...」
彼女が気を失ってしまった原因はわかっている。
足、だ。
彼女はこの前の戦争で、彼女の部下達を守るため、爆発直前の爆弾近くにいた部下達を突き飛ばし、彼女自身が爆発を受けてしまった。
死んでしまっていてもおかしくなかったその状況で、なぜ生きることができたのか。
それは、爆弾を仕込んだ敵国の兵士が自国の軍医を連れて来ると、応急処置を行なったのだ。
その軍医は腕が良く、処置も適切だった。
他の傷は幸い再起可能だったが、右足の膝から下の損傷が激しく、化膿し再起不能になってしまうことが確実だった。
切断、してしまう他、なかった。
その後、俺が駆けつけた時にはもう既にその処置は終了し、足は切断されていた。
俺はその処置にショックを受けながらもその軍医から引き継ぎを受けた。
俺は悔しかった。
俺は彼女が軍に来る前から診てきた。
そんな彼女に一番に駆けつけられず、しかも敵国に処置を施された。
独断で切断の決めましたし、何かあったら私を責めてください、とその軍医は言っていた。
1人の軍医として、彼は素晴らしい人であり、そして尊敬するべき人物だった。
しかし俺は1人の人間として、己のものが穢されたような気持ちだった。
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イオ(プロフ) - はーなーさん» はーなーさんコメントありがとうございます！すみません。こちらの不手際ですね...すぐにフォロリク通しますね！ (2021年5月26日 18時) (
レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
はーなー - 2コメ！初コメ失礼します。あのぉ…Twitterの鍵垢の方、フォローさせて頂きたいのですが… (2021年5月26日 17時) (レス) id: cc35c4fdc3 (このIDを非表示/違反報告)
イオ(プロフ) - 雨音さん» 雨音さんコメントありがとうございます！更新頑張りますね！ (2021年5月18日 13時) (レス) id: d37811f059 (このIDを非表示/違反報告)
雨音 - よっしゃ！！1コメ！！新作楽しみにしてました！これからも応援してます！頑張ってください！ (2021年5月15日 19時) (レス) id: 13ab585311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イオ x他1人 | 作成日時：2021年3月15日 17時
