【d!】終末世界 (ページ43)

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ここらで一つ、説明を入れよう。

まずは彼等が話していることについて。それはハオプトロレのコネシマ、鬱、シャオロン、ひとらんらんについてである。

悪夢が起こる以前、彼等は普通の...とは言い難いが、“小学生”だった。しかし今では20代前半ぐらいの青年達。では何故、そのようになったのか。それを話そうと思う。

悪夢の起こったあの日、彼等4人はとある森の中にいた。理由は2つ。

以前鬱が身体と精神、頭脳共に急成長を起こした原因の究明。そして悪夢の起こった日の前日に4人が出会った金髪の男性に渡された地図。

ヘスリヒの悪夢が起こった日、小学校が何故か急に休みになった彼等は、暇を持て余していた。そこで彼等は昨日、金髪の男性にもらった地図を頼りに、その地図に書かれた赤いバツ印を目指して森を歩いた。

謂わば宝探し、そういった感覚で向かった彼等の行き着いた場所は鬱が急成長をした原因と思われる建物。不思議に思った彼等が地図を見ようとすると地図はサラサラ、と塵になり、風に乗って消え去ってしまったのだ。

大人ならそれを非科学的だ、と怪しみ、そのまま帰るだろう。しかし彼等は好奇心旺盛な小学生男児。彼等は何を示し合わせたわけでもなく前回鬱が行ったという場所へと直行した。

前回鬱が急成長を起こした時。彼は背丈が大幅に伸び、性格改変、頭脳明晰、身体能力抜群の完璧人間となった。しかしそれは彼が1人の場合。

今回は4人。尚且つ成長後の鬱を知っている彼等は、競うようにして成長のために座る椅子を奪い合う。本来なら1人ずつなのだが、争いに争った彼等は何かの誤作動で4人一斉に電撃を食らってしまった。

彼等が食らった電撃により起こった煙が晴れれば、そこには急成長した状態の4人がいた。しかしだ。前回は完璧人間となった鬱だが、今回は何があったのか完璧人間ではなかったのだ。

4人は思考が大人び、知識豊富、身体能力抜群となり、前回と変わらないのでは？と思うだろう。だがしかし性格が全くといっていいほど変わらなかったのだ。むしろ大人になったことで、さらにはっちゃけそうな奴もいた。