【d!】終末世界 (ページ44)

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まぁ、そんなこんなでその建物から出てきた彼等だが、その時だった。ドン、という大きな音と共に視界が紫に染まった。

そう。お察しの通り、“ヘスリヒの悪夢”である。

Aの前では直ぐに変化が訪れ、行動を移せた。しかし彼らの目に映るのはただの森。謎の揺れと光、そして可笑しな空。可笑しな、と言っても森から見えるのは分厚い雲であり、境界線は曖昧にしか見ることが出来なかったのだが。

何が起こったのか気になり町に戻った彼らは、自分達の学校がある土地がポルーションエリアと化しているのを発見した。そんな状況では授業なんてできるはずもなく、学校はしばらくの間、休みとなった。

急成長をしていた彼らにとってそれは好都合であり、Aがポルーションエリアとの境界線付近の前線で奮闘している頃、彼らは遊び呆けていた。

しかし。

覚えているだろうか。

Aが見た政府の調査、そしてその調査終了後に、放送されたニュースについてだ。ハオプトロレのリーダーであるコネシマはあのニュースを見て、ハオプトロレの設立を決心したのだ。

コネシマは共に大人になった3人と、先生であるエーミール、そしてゾムを誘い、さらにエーミールが誘った兄さんをメンバーとし、ハオプトロレを結成、活動を開始したのだ。

話を戻そう。

先程エーミールとくられが話していた内容だ。彼らが話していたのは、コネシマを含む4人を子供に戻すか否か、だ。前回鬱が急成長をした時はくられが元に戻した。そして今回も戻そうとした...したのだが。

世界はヘスリヒという癌に侵され、メンシュハイトという薬を欲していた。ただでさえ数の少ないメンシュハイト。急成長を遂げた彼らは貴重な戦力だった。

その為くられは彼らを元に戻さなかった。だがしかし、エーミールは納得していなかった。

...ん？何故かって？
それは教えられないなぁ...
説明はここまで。
後はエーミール達の話を聞いてくれ。