【d!】終末世界 (ページ24)

今日:1 hit、昨日:22 hit、合計:115,939 hit

. ページ24

.

私は反射で慌てて寝たフリをするが、その男に何寝たフリしとんねん、気配が動き過ぎや、と言われた。私は先程までの好青年は何処に行ったんだ、と思いつつもゆっくりと起き上がり、何ですか、と言う。

するとその男は私の身体を舐め回すように見ると、このクソビッチが、とボソッと呟いた。私がは？と聞き返せば、その男は此方をキッと睨み付けてきた。

「ナタリーは別として女がズーハーとか有り得へんな？どうせ男誑かして戦績偽っとるんやろ？」

男は私に向かって全く女がやる事は汚いわ、と捨てるようにそう言ってきた。しかしここで怒ったりしたらこいつの思う壺だ、と思った私は、何を証拠にそう言ってるんですか、と反論する。

「...ほ～ん...お前兄さんって奴知っとるやろ」

男は私が怒ると思っていたのか、反論して来た私に少し目を見開いた後、そう言った。私は男の口から知った名前が出てきたことに驚きつつも、感情を隠し、知ってますけど？と返事をする。

すると男は、あいつは俺がリーダーをしとるクランからお前のおるクランへ送ったスパイや、と言った。男が言ったそれは衝撃の事実、そう言い表すのに相応しい内容だったが私にとってはだろうな、といった感じだった。

確かに、兄さんのような有能なズーハーがあんなクソクランに入るわけがない、そう何処か思っていた。そして同時に、裏切られた、そう思う自分がいた。

そう思っていれば男は、お前が兄さんに相談なんてしいひんかったらあのままやった～なんて事はないからな、と嘲るように笑ってくる。

私は少なからずそう思っていた節があったのを自覚していたため黙り込んでいれば男は、あのクランとは表面上仲良ぉしとったからお前の事はよぉ知っとんねん...なぁ？クソビッチさんよぉ？と言ってくる。

そんな男に少しばかりイラッときた私は正しい情報も見抜けないなんて間抜けですね、と言いサッとベッドから脱出すると近くに置いてあった自分の武器を取り、窓から抜け出した。

何なのあの男、感じ悪すぎでしょ。