Really no (ページ32)

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「正夢になったら、こわいね。」

「え…？」

まさか、そんなこと言われると思ってなくて少しショックだった。
せんせいだったら、「大丈夫、俺はやまだくんから離れないって宣言できるよ。」ぐらい言ってくれるかなっておもってたから。

正夢なんて、そんな、縁起でもないこと、やめてよ。

「ほんとは、だめだから。やまだくんと、俺の関係って。」

「… 」

「誰かに知られたりしたら、俺やまだはくんから離れちゃうかもしれない。」

顔は変えず、笑顔のまま答えた。

「なに、考えてんの？」

「ん…？そのままだよ。俺は今、やまだくんの未来を壊す手前まで来ちゃってる。せんせいとして、情けないことだなって思っちゃうよ。」

「は…？」

意味、分かんない。
俺はせんせいがすき。その事に変わりないんだよ、
なのに、なに？俺の未来を壊す手前…？

「ばっかじゃないの、」

「へ、？」

「ばか…… 、ばーか！あんたそれでも教師かよ！

教師なら…恋人なら… 俺の気持ちくらい分かってよ…｣

俺は全てを捧げてるんだ、せんせいに。
だから、未来なんてどうでもいい。なんなら田舎にでも暮らそうよ、ふたりっきりで。
誰にも知られず○○んびり暮らすの、素敵だと思わない？

そういうのも考えて、せんせいは俺に「離れちゃうかもしれない」なんて嘆いてんの？

……… だとしたら、先に俺がせんせいから離れる。

「せんせいは、俺がせんせいにどんな思いを馳せてるのか、知らないの…？」

「しってる、よ、」

「なら、教師として正当な意見を述べてよ。
なんだよ、「俺の未来を壊す」って… せんせいは俺の未来を知ってるわけ？せんせいが俺の未来作ってるわけ？ねぇ違うでしょ？

………… 俺と一緒に、ふたりでふたりの未来を作ろうよ。