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ファイナルゲーム本 ページ43

「だからこうしよう。


君が当たりを引いたら君の云うトリックをやったと認めよう」

この発言は如何なる意図か。

わたしは胡散臭そうな目で太宰を見詰めた。


わたしにしか、利益が無いように思える。


「判りました。それで、太宰さんは何を要求するんですか?」

「もしハズレたらAちゃんの負け。それだけだよ」

ああ、そう云う事か。

恐らく太宰は勝ったらわたしが断りかねない事を要求するつもりだ。

だから先に恩を貸しといてくれたのだろう。


「太宰さんが勝ったら、何を要求するつもり何です?」

少し怖くなって聞いてみた。

「私のモノに成る事」

ボソリと太宰は云った。

わたしは上手く聞き取れず、聞き返した。

「何て、云いました?」

「…!ふふ、秘密」

はぐらかされた。

「そう云うAちゃんは?」

「わたしは、中也君が任務を無事遂行出来る様にして欲しいです」

前々から決めていた事を云う。

「ふーん」

太宰は興味無さげに早く引くことを催促した。

さて、如何するべきか。

正直、わたしは推理に、くじ引きに、運を消費し過ぎたと思う。


もう、運は残ってないんじゃないか、と思う訳だ。



しかも、当たりが入っていない可能性もある。


そう思っていると太宰が

「何も迷っているか知らないけど、当たりは描いたよ」

描いたのか。

犬だろうか。猫だろうか。

どちらにせよ、アルコールで消される前に引かなければ。

どうする?…………………………………そうだ!

「力を貸して!異能力【遊戯】!!!」

……………………………………シーン。


何だこれ、めっちゃ恥ずいんだが。



顔が赤くなるのを感じた。

引いた割り箸も赤くなればいいのに。



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本当にありがとうございます!!!

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設定タグ:文スト , 中原中也 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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爽斗 - せれな さん» 本当ですか!!ありがとうございます!!頑張ります!! (2021年8月27日 22時) (レス) id: 5b5562e114 (このIDを非表示/違反報告)
せれな - 本当に面白いです これからも応援しています! (2021年8月25日 20時) (レス) id: 6fed7b85b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:爽斗 | 作成日時:2021年7月15日 2時

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