狗巻棘の双子の妹【呪術廻戦】

22color ページ24

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「呪い…低級の群れって言ってたよ」


「明太子」



お兄ちゃんの集中力は本当に凄い。

私はけっこうビビりだから緊張しいけど、お兄ちゃんはそれを全然感じさせない。

双子なのにこうまで違う。神様は意地悪だ。



「っ…」


『むらさき…』



ヒソヒソと何かが聞こえ始める。



“ズルイヨママ…”

“オニイチャンノ方ガ多イヨ”

“迷子ノオ知ラセデス”

“ミンナデ渡レバ怖クナイ”



それは次第にザワザワとし始め、低級の呪いたちが集合体となっていった。



「いくらなんでも多すぎ…」



お兄ちゃんは黙ってサッと口元のマスクを下げる。



「狗巻君！？そんなに近付いたら危な_____」



















「“爆ぜろ”」



















その言葉と同時に集合体だった呪霊はボボボンと大きな音を立てて分裂して崩れていく。



『(…呪言は、文字通り言葉に呪いがこもるもの)』



お兄ちゃんはすぐにマスクをあげて終わらせた。



「えっ。あ、そうかもう終わりか」


『きいろ！』



「お兄ちゃん凄いでしょ」と言うように乙骨くんにピースをすると「そうだね、凄い」と通じたようで嬉しかった。



「ツ"ナ"マ"ヨ"」


「(めっちゃ声枯れてる！！)」



「だからのど薬か」と納得した乙骨君に私は大きく頷く。



「(凄い力だけど、それなりにリスクもあるんだな…)」



安心したのも束の間。



『…………あお』


「？」


「おかか！！」


「どうしたの？」



上を見ると、何故か上がらない帳。

不穏な空気を感じて私の声に気がついたお兄ちゃんも乙骨くんも上を向く。



「あれ？本当だ。帳が上がらない…これじゃあ出られないね」



なんだか嫌な予感がする。

そう思った次の瞬間。



「「『！！』」」



後ろに急に現れた、大きな呪霊。



『(今までのとは、気配が違う…！)』



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