Embodying War 【本編】 (ページ31)

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第３０話　研修指導？４日目:夜【時間外営業】⑥ ページ31

場が一気に静かになり、言った矢先のこの空気に蛇永はすこしたじろいだ。
それと同時に隊長である湊が口火を切る。

「いや、そう言われてもまだ仕事が残ってるからな……
それに夜にもやったほうが効率がいいだろ？」

と、なんとも夜だからか頭の回っていない論理を投げつけてくる。
その回答に「それ、寝てなくないですか……？」
と言いながら眉間を押さえて突っ込む。

「俺もこちらのほうが捗るから大丈夫だ」

と副隊長も追って言ってくるとそれに合わせて隊長が「そういうことだ。蛇永や他のメンバーは普通に寝てていいからな。」
と言ってまた仕事に戻っていく。

「……いや、その！」

「……お二人、それ以上やるとこの間みたいにあの人呼んで寝かしつけて貰いますよ。
蛇永さんも新しく入ったばっかなんですから少しは寝やがったらどうです？」

と兎野が止めにかかった蛇永より早くそう二人に言う。
あの人って誰だろうとか思いながらも兎野が援護してくれた事に内心ほっとすると、それを聞いた二人は微妙な顔しながら、隊長は少し考えるようにして口を開く。

「それは確かにそうだな。。さすがにこの時間に呼ばれてもあいつも困るだろうし、確かに空は明日蛇永教える担当２日目だもんな………仕方ない、空、今日はもう寝ようか。」

「………………………わかりました。湊さんがそう言うなら」

と、若干その提案に乗り気では無いのだろう副隊長さんがそう言うとそのあとじとっと此方を見てから湊さんの後に続いて自分の部屋に戻っていった。

「……………そいえば、蛇永さん寝付きが悪いとかなんとか言いやがってましたね。」

「…あ、はいそれで少し外に行こうかなと思ってたんですけど。」

「…奇遇なんで一緒に行きましょう。それに蛇永さん、なんか道迷って変な所行きやがりそうですし」

「え、そう見えます……？？前の所の同僚にも似たような事言われたんですけど。。
それじゃご一緒しますね。」

なんて言いながら蛇永と兎野は一緒に夜の外へと繰り出した。