第6話 沙野原 湊 ページ7
「ぅおわああああっ!!!!??」
急に気配が無い所から手をおかれ、喋りかけられたため驚いてそう声をあげ、後ろに後退ると、話しかけたその男性は想像していた反応と全く違ったためか少し申し訳無さそうな困った笑顔でまた命霊に語りかけた。
「おっと、驚かせたか。悪いな。大丈夫か」
そういって後ずさった命霊に手を差し出してくる男性の手をぎこちなく掴むと、はっとした顔で命霊は慌てて男性に謝る。
「すみません!!あんまりにも気配が無くて……じゃなくて、考え事とかしてて、驚いてしまって……!」
と、命霊がしどろもどろになりながらもそう言うと、暫く見ていた男性はふふっと笑い出して「そうか、俺は別に大丈夫だぞ」と言うと命霊の手を離した。
「…あ、それなら…良かったです…。。あ、そう言えばお訊ねしたいことがありまして…」
「あぁ、いいぞ。何だろう。」
「えっと、ANNIHILATIONの部署がある場所ってここであってますかね…?今日、移動でそちらに移ることになってまして………」
ははは、と渇いた笑いを浮かべてそう問いかけると、きょとんとした顔で少し考えるようなポーズを取ったあと、「なるほど」と言うと、笑顔でまた命霊に語りかけた。
「今日新しい人間が来ると言われていたが、お前の事だったのか。ANNIHILATIONはここであってるぞ。」
「そうなんですか!良かった!って、じゃあ、貴方もANNIHILATIONのメンバーの方ですか…?」
前に聞いた噂があるため恐る恐るそう聞くと、続けて「あぁ、悪いな。自己紹介がまだだった」と、言って改めて命霊に向き直ると軽い笑顔でこう言った。
「俺はANNIHILATIONの隊長を勤めている、沙野原 湊だ。これからよろしくな、蛇永。」
第7話 過度な想像はご法度。→←第5話 目的地は廃戦乱区にあり。
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作者名:2%@にぱーせんと | 作成日時:2019年10月30日 11時