白雪21 ページ26
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｢ねぇ、ザンザス君もおじいちゃんと同じイタリアから来たんでしょ？｣
ザン｢……｣
｢どんな所？やっぱり日本と違う？｣
ザン｢……｣
泣 き た い
公園のブランコにしばらく乗った後
私達はそのまま座って話をしていた
…いや、一方的に私が話しかけてるだけだ
それがかなりの時間続いていた
空の片隅がもう茜色に染まりつつある
秋だからか日が沈むのが早くなった
そんな季節の移り変わりを感じると
無性に涙が出そうになる
何に対してなのかは、よく分からないけれど
｢Cosa ti piace?(あなたは何が好き？)｣
ザン｢！｣
｢Mi piace la neve.(私は雪が好きなんだ)｣
唐突にイタリア語で話しかけると、驚いたのか
目を見開いて私へと勢いよく顔を向けてきた
それに笑顔で返すと
ザンザスは数回瞬きをした後、口を開いた
ザン｢…オレ、は、肉が、好き｣
そう、たどたどしい日本語で返してくれる
見慣れない彼の姿に
ふと、私の中に母性のようなものを感じた
｢…Volete parlare in italiano?(…イタリア語で話したい？)｣
そう聞くと、ザンザスは俯いてしまう
何故、彼はイタリア語で話さないのか
理由はいたって簡単
九代目が彼に日本語を使うように言ったから。
それを律義に守っているのだ
｢Hmm…Il nostro segreto.Stai bene?
(んー…私達の秘密。それなら大丈夫でしょ？)｣
そう言うと彼は再び勢いよく顔をあげて
薄く微笑んでくれた
…まさか、ザンザスに天使と思う日がくるとは
微塵も思ってなかったわ
その後は、さっきまでの沈黙が嘘のように
イタリア語できちんと返してくれた
イタリアの名所や伝統料理、九代目と行った所
日本にきて食べた物や驚いたもの
ザンザスは年相応に目を輝かせて
私に色々と教えてくれた
私もザンザスに聞かれれば何でも答えた
そしてあれよという間に時間が経ち
そろそろ暗くなり始めていた
私はブランコから少し勢いをつけて降りると
ザンザスの目の前に移動する
そして、手を差し出した
その手を凝視するザンザスに
私は行きと同じような笑みを浮かべる
『帰ろう、ザンザス君』
しかし、彼はその手を取ることなく
また俯いてしまった
どうしたのかと心配になり口を開こうとした時
か細い声で彼は話し始めた
ザン『…どうして、どうしてAはオレに普通に触れるんだ。皆オレに触ろうとさえしないのに』
『どうして…？』
ザン『血の色と同じ色の目を持つオレを気味悪がってる、それに…』
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緋斗鳥(プロフ) - 評価ありがとうございます！何ていうか、皆好きねぇこういうの(特大ブーメラン) (2018年7月26日 16時) (
レス) id: 94089652f7 (このIDを非表示/違反報告)
緋斗鳥(プロフ) - ぼちぼち更新再開します〜〜。お待たせしてます、申し訳ねぇです (2018年7月20日 2時) (レス) id: 29dabd5e6c (このIDを非表示/違反報告)
緋斗鳥(プロフ) - 黒猫♪♪さん» ありがとうございます！長らく更新せずすみません。楽しんでいただけたら幸いです＾＾ (2018年7月20日 2時) (レス) id: 29dabd5e6c (このIDを非表示/違反報告)
黒猫♪♪(プロフ) - とっても面白いです！！続き楽しみにしてます！！ (2017年10月4日 7時) (レス) id: 80ca512ce2 (このIDを非表示/違反報告)
緋斗鳥(プロフ) - 時雨さん» お返事遅くなりました！コメントありがとうございます。大好きですかありがとうございます、俺も好きです← 更新ぼちぼちしていきますので気長にお待ちください。励みになります(￣^￣゜) (2017年6月3日 0時) (レス) id: 3f1de9717b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋斗鳥 | 作成日時：2014年12月14日 2時
