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A「初めまして、鳥遊里Aです」
「きみが茅原くんの
電話口で結構辛そうだったから心配だったよ。もう身体は大丈夫？」
A「その節は御心配かけました･･･。
ご覧の通り元気になりました」
「それなら良かった」
ヤバいこの先生いい人すぎん？
黒髪の七三ヘアで穏やかそうな人。
なんかもっとこう、「昨日吐き気酷い人には思えないくらい元気そうだねぇ？」って言われるかと思ってた。なんかごめん先生。
悠羽哉「ほんま、迷惑かけましたわ。
保健医として、体調崩さんように言っときましたんで」
「いやいや、元気ならそれでいいんだよ。
それじゃそろそろ･･･」
悠羽哉「A、気張りや」
A「なるべく気張るぅ･･･」
先生に案内され、私は担当クラスの1年C組の教室前までやって来た。
教室内は絶妙に騒がしい。
･･･腹くくろう。変にキャラ作りしたってしゃーないし、素でいこう。
教室の戸を開けて教室に入っていく先生の後ろを追う。ちゃんと戸を締めて、先生が居る教壇の隣で立ち止まった。元から転入生が来るって報告を聞いてたからか、わいわい喋ってた人達が私に注目し始める。
･･･うあーお。青春送ってる学生いっぱい･･･。
「えー、学校の手違いで転入が遅れてしまった鳥遊里さんです」
A「鳥遊里、Aです。
その、諸事情で小学と中学通ってなくて色々学校生活の勝手がわかんないですけど･･･よろしくお願いします」
「鳥遊里さんは通信教育で結構いい成績残してうちの学校へ1発合格したらしいから、これからの校内成績･･･他の学年クラスに目に物見せてやるよ！！」
「マジで！？」
ザワつく教室。え、何この盛り上がり様･･･？
まあ確かに学生の本分は勉学って言うけど･･･。
「って事はクラス打ち上げの時よりランクアップしたり･･･？」
「3位以内も夢じゃないってこと？」
「え、じゃあ焼き肉？寿々苑？？」
「総合点数的に寿々苑とデザート付きになる可能性だってあるよ･･･！」
A「えーと、先生？」
「ああ、勝手に盛り上がってごめんね。
この神山高校では特定のテスト期間で総合成績順位が発表されて、好成績のクラスにはそれぞれいいお弁当とかデザートが配られるんだ」
なんか察した()
え、ゆー兄が「Aのクラスやけど、1ｰCの担任が大歓迎してたで」って言ってたのこれか？
･･･こ、これが神山高校の洗礼か･･･！(違う)
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作者名：犬ゐ | 作成日時：2023年4月12日 0時
