5. 会えた ページ6
その言葉に押されるようにしてAは共に教室を出たが、廊下の曲がり角で待って、リーマスが教室に戻らないのを見ると、コッソリとあとを着けた
リーマスは急ぎ足で裏庭に向かっていた
Aも嫌な予感がして後を追う
向かった先にあったのは大きな暴れ柳だ
リーマスは心得たように呪文で暴れ柳を抑えると、なんとその根元にあった穴の中へと入ってしまった
『リーマス』
Aも慌ててあとを追いかける
Aが穴に入ったあとに後ろで暴れ柳がまた動き出す音を聞いた
『リーマス』
しんと静まり返った洞窟にAの声が反響する
暴れ柳の下にこんな通路があることをAは前世で学生だった頃でさえ知らなかった
リーマスが知っているということはシリウスも知っているのだろうという考えに至ると、教えてくれなかったことに対してシリウスに少しばかり不満が湧いた
Aは心の中でホグワーツ内のどこかにいるシリウスに対して不満を呟きながらも洞窟の奥へと進み、さらにその先にあったどこか屋敷のような作りの部屋に入っていった
『リーマス』
もう一度呼びかけるが、反響するだけで返事は無い
Aは恐る恐る階段を上がり、そして部屋の中を見て、驚いて息を呑んだ
部屋の中には薄汚れたシリウスとリーマスがハグをして、その奥にはハリーとロンとハーマイオニーが怯えた顔をして立っていたのだから
『一体、何がどうして』
Aは杖を構えながら部屋に入った
｢ストレンジャー？寮に戻れと｣
『だって先生の様子がおかしかったから』
リーマスの言葉にAは眉を下げて言った
愛しの人が目の前にいるというのにこの状況では何も出来なければ、する手立てさえない
『シリウス……ポッター、グレンジャー、ウィーズリーまで。誰かどうしてか説明して』
｢ブラックに連れてこられたのよ！私たち、先生を信じてたのに！先生はずっとその人とグルだったのよ！｣
ハーマイオニーが叫んだ
その言葉にAは信じられないという表情でリーマスを見た
リーマスはサッと顔を青ざめさせてその視線には答えずに、射抜くようにハーマイオニーを見つめている
｢先生は狼人間よ！だから授業を休んでいたの！｣
ハーマイオニーはこちらに訴えるような眼差しを向ける
｢いつから気づいてた？｣
リーマスがハーマイオニーの方へ一歩前に出た
｢スネイプ先生が宿題に出してから｣
ハーマイオニーは怯えた顔でそう言う
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サンマ(プロフ) - ユズナさん» 予想外な作品を作りたい衝動に駆られました！そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございました！ (2023年4月30日 19時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - はじめの方から読んでて、最初は普通の転生物かなぁと思っていたらめっちゃ予想外すぎて面白かったです！神過ぎません？最後めっちゃ泣きましたよ！？こんな素晴らしい小説を作ってくださりありがとうございます！ (2023年4月30日 4時) (レス) @page49 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 音乙さん» ありがとうございます。とっても嬉しいお言葉です！最後までよろしくお願いします！ (2023年4月2日 16時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - どうしよう、勿論キャラとシリウスの絡みも最高だけど、何より謎の真実がめちゃくちゃ気になって一気読みしました、最高です。応援してます！ (2023年4月2日 11時) (レス) @page36 id: c1b7932ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月28日 16時
