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Aは困惑したまま立ち上がってシリウスを見つめる
『一体、なんの話しをしてるのよ』
｢君はミルキーウェイの生まれ変わりじゃない！演じているだけだ。イカれた母親によってそう思い込んでしまった可哀想な少女というだけなんだ！ミルキーウェイとは名前が同じなだけの全くの赤の他人だ！｣
シリウスの言葉をAは驚きの表情で聞いていた
噛み合っていたはずの歯車たちはギシギシと重たく音を鳴らし、Aへ異常を伝えた
それでもAはその全てに無視を決め込む
『そうよ、赤の他人よ。最初に言ったじゃない。見た目も家族も何もかも違うって。それでも私は私よ！』
｢違う！｣
Aの言葉をシリウスは真っ向から否定した
｢全て聞いたんだ！クリフから……レジーナの日記から。君はミルキーウェイだと思い込んでいるだけだった。幼少期の虐待の影響によって精神的に問題が…｣
『何も問題ないわ！私を愛してると言ったじゃない！』
シリウスを遮ったその声は悲痛だった
｢あぁ、愛している！A・ミルキーウェイをだ！｣
『だからそれは私よ！』
｢君はA・ストレンジャーだ！それ以上でも以下でもない！頼むから、ちゃんと思い出してくれ｣
お互いがお互いに懇願するかのような態度だった
どちらも相手の意見は認められないが、相手には認めて欲しいと思っているのだ
｢A、君が正気に戻ったら、君のことを愛したいと思っている。きちんと｣
シリウスはそう言うとベッドによろよろと座った
『私……私は、A・ミルキーウェイなのに』
その声は酷く弱々しかった
もうどうすればいいのか分からなかった
クリフに聞けたらいいが、主人の目の前で主人を裏切れと言うのはどうにも気が引けたし、目の前で自害されても困るので聞けなかった
『シリウス……あなたおかしくなってる。日記や……私のしもべ妖精に色々吹き込まれて』
そう言いながらAはベッドに座るシリウスの隣に労わるように腰掛けた
｢そんなんじゃない｣
『いいえ、そうよ。私はA・ミルキーウェイよ。同じだと言ってくれたのはあなただった。忘れたの？』
｢だが、日記には｣
『あんなイカれた女の日記を鵜呑みにするの？そもそも、レジーナ自体が妄想に取り憑かれていたのかもしれないじゃない』
Aの言葉はシリウスの心を簡単に揺るがせた
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サンマ(プロフ) - ユズナさん» 予想外な作品を作りたい衝動に駆られました！そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございました！ (2023年4月30日 19時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - はじめの方から読んでて、最初は普通の転生物かなぁと思っていたらめっちゃ予想外すぎて面白かったです！神過ぎません？最後めっちゃ泣きましたよ！？こんな素晴らしい小説を作ってくださりありがとうございます！ (2023年4月30日 4時) (レス) @page49 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 音乙さん» ありがとうございます。とっても嬉しいお言葉です！最後までよろしくお願いします！ (2023年4月2日 16時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - どうしよう、勿論キャラとシリウスの絡みも最高だけど、何より謎の真実がめちゃくちゃ気になって一気読みしました、最高です。応援してます！ (2023年4月2日 11時) (レス) @page36 id: c1b7932ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月28日 16時
