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不死鳥の騎士団の本部は隠れ穴に変わることとなった
クリーチャーが嘘の情報をハリーに渡したせいで全員が危険にさらされてしまったからだった
Aはブラック邸に置いていた荷物を隠れ穴に持ち運ばなければならなかった
｢そういえば、Aは良かったのか？天文学の専攻を取らなくて｣
シリウスに聞かれた質問にパッキングしていたAの動きがピタリと止まった
『あぁ、そういえば』
そう呟いてトランクを閉めると、Aは困ったように笑う
『うーん、正直、2度目の人生ってなると色々考えるのよね……確かに前世は天文学者になりたかったけど、でも……今は、別のことを試してみるのもありかなって』
｢それにこんな状況じゃ働くことは愚か、専門の勉強だって難しい世の中になってるからな。あの時のように｣
シリウスはそう言ってトランクを持ち上げた
確かに今の時代はヴォルデモートが復活してしまったせいで、以前のようなピリつきながらもけれど安全な世界、ではなくなってしまった
マグル界にも被害は出ているし、店もどんどんと扉を閉ざしているし、マグル生まれを拐う輩も暴れだした
この中で死喰い人と対決する職業以外の就職先を探すのは困難を極めていた
『でも、そうね。天文学の教師にはなってみたいと思ったわ』
そう言ってAはトランクを持つとシリウスにウィンクをして先に部屋を出ていった
その後ろ姿を見つめてシリウスは眉を寄せて深く息を吐き出して、そのままAの後を付いて行った
＊
幼い頃は母親と空を見上げて笑い合っていた
こっちの世界ではそんな記憶も、笑い合った記憶も無かったように思う
母はいつも何かを喋っていて、Aはそれを黙って聞き続けるのだ
たとえ軽蔑の眼差しを向けられても、たとえ手を上げられようとも、たとえ、おとぎ話の代わりに昔の、憎んでいる相手の話を散々聞かされたとしても
天文学の勉強をしながら屋敷で過ごす毎日はかなり退屈だった
シリウスから時々手紙は来るが、冤罪をかけられている以上シリウスを屋敷に招くことも出来ず、Aは簡単にシリウスに会えないこの状況に苛立ちと不満が募っていた
下僕妖精は相変わらず姿を見せずにAのことをせっせとお世話している
『話はなし？』
そう呟くと、静かなリビングに響き渡った
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サンマ(プロフ) - ユズナさん» 予想外な作品を作りたい衝動に駆られました！そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございました！ (2023年4月30日 19時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
ユズナ - はじめの方から読んでて、最初は普通の転生物かなぁと思っていたらめっちゃ予想外すぎて面白かったです！神過ぎません？最後めっちゃ泣きましたよ！？こんな素晴らしい小説を作ってくださりありがとうございます！ (2023年4月30日 4時) (レス) @page49 id: d0e30b129b (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - 音乙さん» ありがとうございます。とっても嬉しいお言葉です！最後までよろしくお願いします！ (2023年4月2日 16時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
音乙(プロフ) - どうしよう、勿論キャラとシリウスの絡みも最高だけど、何より謎の真実がめちゃくちゃ気になって一気読みしました、最高です。応援してます！ (2023年4月2日 11時) (レス) @page36 id: c1b7932ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月28日 16時
