Ep.8 ページ9
｢レギュラスから聞いたんだ。僕がマグルを擁護するからAはレギュラスに回されたって。僕が表面でも良くしておけば、お前は婚約の件で板挟みにならずに済んだんだ。自由になれた……僕みたいに｣
その言葉にAは柔らかく微笑んだ
『シリウス、あなたが自由じゃなかったら多分私は一生、あなたの嫌いなマグル生まれを迫害する狭量な人間になっていたし、マグル生まれの中にもマシな人がいるんだってことに気づけなかったのよ？大丈夫よ。婚約もそれほど悪くない』
そう言って安心させるようにAはシリウスの二の腕辺りを軽く叩いた
シリウスもその言葉に呆れたように笑って、頷いた
全ての行動が今に繋がっているのだから、Aが過去を恨んだことや後悔したことなどありはしなかった
レギュラスとはどんどん距離が離れる一方で、Aは自然とジェームズ達やリリー・エバンズ、他のグリフィンドール生に囲まれるようになった
両親にバレてないのをいいことにAは長期休暇中の態度や手紙の内容はいつも純血一族の名に恥じないようなに気をつけていた
レギュラスは告げ口するもなく、叱るでもなく、他人行儀を貫き通した
｢あいつも酷いな。婚約者をここまで放っておくなんて｣
クィディッチの試合後、グリフィンドールの勝利を祝ったパーティに何故か呼ばれたAの隣に陣取っていたシリウスが眉を寄せて言った
『逆に放っておかれた方が楽ってものよ。リリーやあなた達といられる時間が伸びるもの』
Aは無意識に悲しげに笑った
卒業後は必ずブラック家に入らなければならないし、そうなれば彼らと関われなくなるのは明白だったからだ
この楽しい時間も学生の時だけの期限付きだと思うと思いを馳せずにはいられなかった
『シリウスこそ、いい人はいないの？ジェームズはリリー一筋でようやく結ばれそうなのに』
彼らが15歳の頃、セブルス・スネイプをいじめていたジェームズ達はスネイプとリリーが決別した後にリリーに対して猛アタックを開始した
スネイプをいじめるのをやめたのかと思ったが、そうではなく、ただリリーに対して真摯に対応し始めただけだった
リリーはそんな彼に憎まれ口は叩けど、悪いとは思っていないようで、昔からジェームズとリリーの関係をどうにかしたいと思っていたAにとってこの進展はこの上なく嬉しい事だった
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Kurisia(プロフ) - ガチ泣きしました😭😭😭すごい面白かったです！ (2月25日 19時) (
レス) @page49 id: 47ec42f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ラマ - この小説とても面白くて出会えてよかったです！めちゃ感動しますた。😭 (6月5日 19時) (レス) @page49 id: 44de75f60a (このIDを非表示/違反報告)
まりっぷる🍏 - 凄く面白くて一気に読み終わってしまいました…､ハリーポッターのキャラクターは何処か現実味があって､そこがまた惹かれるというか…そういうのが作品に全面的に出ていて､もう…大好きです…(語彙力なくてすみません)とても素晴らしい作品でした｡ (5月21日 18時) (レス) @page49 id: 046bc6b755 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - コロクさん» お読みいただきありがとうございました。この作品を気に入って頂けて凄く嬉しいです。 (2023年4月19日 22時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
コロク - 物凄く、感動してしまいました。涙が出てしまうほどです。とても素晴らしい作品でした。 (2023年4月18日 20時) (レス) @page49 id: 5bdc42e7a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月10日 16時
