Ep.47 前を向いて ページ48
｢レギュラスの時もそうだ……私は、自分のことばかりで、周りのことを気にかけなかった。その結果、2人とも死なせてしまった｣
そう言うシリウスは泣いており、ハリーはそんなシリウスを力強く抱きしめた
いつもそばにシリウスがいてくれて、ハリーの支えになってくれた時のことを思い出し、その頃のように今度はハリーがシリウスの支えになれればいいと思いながら
｢僕らがいる。それに、テッドも｣
ハリーの言葉にシリウスは頷いてハリーを抱きしめ返した
｢私には息子と甥っ子がいるのと同じだ｣
その言葉にハリーはAの亡骸を見下ろして、静かに目を閉じた
｢ハリウェル先生も、きっとシリウスが前に進むことを望んでる｣
これは無責任でもなんでもない、ハリーの本当に思った言葉だった
謝罪は無用、興味のないことはとことん省く、そんな性格をしたAを見てきたからこその言葉だ
｢あぁ、そうだな……それに、こんなことで心をくじかせていたら、きっと彼女は……尚更私に愛想を尽かす｣
シリウスはそう言って涙ながらに笑った
その表情に3人は安堵したように笑い返した
ホグワーツ中にまだたくさんの遺体とそれを探す残された遺族たちがいるが、しかし、それでも、残されたものたちは前に進まなければならない
そうしなければ、死んだ者たちだって気がかりで成仏なんてできないだろうから
｢そうだ、ハリー。ニワトコの杖はどうしたんだい？｣
｢折ったんだ。今頃ホグワーツの崖下にあるよ｣
シリウスの言葉にハリーはそう返した
｢勿体ないよな｣
ロンは未だに不満そうにそう言ったが、それが冗談だと全員がわかっていた
｢ハリー、今度こそ、共に暮らさないか？｣
シリウスは少し緊張気味にそう聞いた
あの日に約束してからもうずっと、先延ばしにされていた
しかし、戦争が終わり、事情知る者たちがいるかぎり、シリウスはもう二度と犯罪者というレッテルは貼られなくなるのだ
｢うん、もちろんだよ。一緒に暮らしたい。家はどこにする？｣
｢あぁ、実はもう大体の理想はあるんだ｣
そう言ってゆっくりとハリーとシリウスは歩きながら未来のことについて話し合った
まだAを失った痛みはあれど、時間は進み、子供たちは成長する
もう二度と愛しい子達を手放さないと、心に決めてシリウスはカチューシャを握り直すとハリーに笑い返したのだった
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Kurisia(プロフ) - ガチ泣きしました😭😭😭すごい面白かったです！ (2月25日 19時) (
レス) @page49 id: 47ec42f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ラマ - この小説とても面白くて出会えてよかったです！めちゃ感動しますた。😭 (6月5日 19時) (レス) @page49 id: 44de75f60a (このIDを非表示/違反報告)
まりっぷる🍏 - 凄く面白くて一気に読み終わってしまいました…､ハリーポッターのキャラクターは何処か現実味があって､そこがまた惹かれるというか…そういうのが作品に全面的に出ていて､もう…大好きです…(語彙力なくてすみません)とても素晴らしい作品でした｡ (5月21日 18時) (レス) @page49 id: 046bc6b755 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - コロクさん» お読みいただきありがとうございました。この作品を気に入って頂けて凄く嬉しいです。 (2023年4月19日 22時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
コロク - 物凄く、感動してしまいました。涙が出てしまうほどです。とても素晴らしい作品でした。 (2023年4月18日 20時) (レス) @page49 id: 5bdc42e7a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月10日 16時
