Ep.45 ページ46
Aは真っ白で何も無い空間で目を覚ました
どこまで続くのか分からないほど先の見えない白い空間は不思議とAに恐怖ではなく、安心感を与えた
Aはゆっくりと立ち上がる
｢A！｣
遠くから女性の声がしてAは目を瞬いた
おかしい、なぜ彼女がここに
白い空間に突如現れたのは真っ白な背景ではとても目立つ赤毛を持った、女性だった
『リ、リー…』
震えた声で呟くようにAが呼んだ瞬間、リリーがAを強く抱き締めた
｢ごめんなさい！ごめんなさい！｣
そう叫ぶように言うリリーにAはここが死後の世界なのだと悟った
リリーは死んだ歳と同じであろう姿でそこにいた
『謝罪は』
｢必要ないのよね！でも、私は、あなたを守らなければいけなかったのに……！｣
リリーは泣きながらそう言った
Aは涙が出なかった
ただ、ゆっくりと状況を理解して、そしてリリーを引き離した
『行こう』
その言葉にリリーは驚きながらも涙を拭う
｢そんなに、急がなくてもいいのよ｣
『リリー、私はもう死んでるの。幽霊になる選択なんて必要ないわ』
Aはいつもの癖で冷たくそう言うと、リリーは全く気にせず優しく笑った
｢そうね｣
そう言うリリーに手を引かれ、白い空間を歩き出す
すると、目の前に1人の男性が姿を現した
それはやはり死んだ時と同じであろう姿をしたジェームズだった
｢やぁ、リリー。随分早かったね｣
そう言ってジェームズはリリーの額にキスをする
｢A、久しぶり｣
『そうね』
そう言ってAは顔を伏せる
『……私、あなた達に酷い態度を取ったわ。それなのに』
｢私たちは友達だろう？喧嘩するのは普通のことだ｣
ジェームズはAの言葉を遮ると、優しい声色でそう言った
｢長い喧嘩だったけど、私はAと仲直りがしたいとずっと思ってた｣
そう言ってリリーは微笑んだ
『えぇ……私も。死んでまであなた達を嫌悪したくないわ』
Aはそう言ってここに来て初めて微笑んだ
｢シリウスだけが残ってしまったのが気がかりだけどね｣
Aの表情でもう大丈夫だと分かったジェームズは茶化すようにそう言った
『シリウスは……大丈夫よ。私が精神力を鍛えたと思うわ』
そう言ってAは口元に笑みを浮かべた
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Kurisia(プロフ) - ガチ泣きしました😭😭😭すごい面白かったです！ (2月25日 19時) (
レス) @page49 id: 47ec42f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ラマ - この小説とても面白くて出会えてよかったです！めちゃ感動しますた。😭 (6月5日 19時) (レス) @page49 id: 44de75f60a (このIDを非表示/違反報告)
まりっぷる🍏 - 凄く面白くて一気に読み終わってしまいました…､ハリーポッターのキャラクターは何処か現実味があって､そこがまた惹かれるというか…そういうのが作品に全面的に出ていて､もう…大好きです…(語彙力なくてすみません)とても素晴らしい作品でした｡ (5月21日 18時) (レス) @page49 id: 046bc6b755 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - コロクさん» お読みいただきありがとうございました。この作品を気に入って頂けて凄く嬉しいです。 (2023年4月19日 22時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
コロク - 物凄く、感動してしまいました。涙が出てしまうほどです。とても素晴らしい作品でした。 (2023年4月18日 20時) (レス) @page49 id: 5bdc42e7a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月10日 16時
