Ep.30 忘れられない ページ31
｢出来ない。君を忘れるなんて、絶対に無理だ。この15年間、なぜあんなことをしてしまったのかと後悔しかしてこなかった。
学生の頃は、これで良かったんだと、君の将来はこれで安心だと、言い聞かせていた。けど、それは全部間違いだった。
大切な人が死んだとき、君に死んで欲しくないと思った。例え、死喰い人になろうと、例え闇の魔術を使おうとも、誰にも殺されて欲しくなかった｣
シリウスの言葉をAは立ち止まって聞いていた
｢君を愛していると、気づいたんだ｣
そのセリフはきっと学生の頃の、何も知らないAなら凄く嬉しかっただろう
『そう……でも、もう手遅れね。もう終わりよ』
そう言ってシリウスを振り返って一瞥すると、Aはそのまま部屋を出て行った
＊
アンブリッジのせいでAは城から追い出されはしなかったが、職を失うことになった
しかし、Aはそんなことはどうでもいい事のように城で食事をしたし、いつものように城の中をうろついていた
アンブリッジになんと言われようともAは無視を貫き通し、生徒たちにはその精神力の強さ？から引き気味に見られていた
何かを噂されたり、酷い言葉を遠回しに言われるのは慣れている
学生時代、アンブリッジよりももっと悪質で最低な連中の標的になっていたのだから
それもこれも全て、シリウスと付き合ってしまった愚かな過去の自分のせいだ
あの日、あの時、彼の思想に疑念を抱いて話しかけるなんて事していなければ良かったのに
Aはグリモールドプレイスに住んでいないので、クリスマス休暇にも足繁く通わなければならなかった
休日以外毎日顔を見せるのは精神的に疲労するが、それでも任務がある騎士団のメンバーに近況を報告されることもあるし、状況把握にはもってこいの場所であることは否めない
しかし、Aも人であり、嫌いな人間と場所に行き続けるのは精神力の強いAもさすがに答えるのだった
｢顔色が悪いぞ｣
会議終わりにシリウスが心配そうに声をかけた
『あなたのせいだって気づいてる？』
Aは辛辣にそう返した
｢分かっている。嫌いな奴に話しかけられるのは心底…｣
『吐き気がする。分かっているようで何よりね』
そう言うとAは席を立った
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Kurisia(プロフ) - ガチ泣きしました😭😭😭すごい面白かったです！ (2月25日 19時) (
レス) @page49 id: 47ec42f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ラマ - この小説とても面白くて出会えてよかったです！めちゃ感動しますた。😭 (6月5日 19時) (レス) @page49 id: 44de75f60a (このIDを非表示/違反報告)
まりっぷる🍏 - 凄く面白くて一気に読み終わってしまいました…､ハリーポッターのキャラクターは何処か現実味があって､そこがまた惹かれるというか…そういうのが作品に全面的に出ていて､もう…大好きです…(語彙力なくてすみません)とても素晴らしい作品でした｡ (5月21日 18時) (レス) @page49 id: 046bc6b755 (このIDを非表示/違反報告)
サンマ(プロフ) - コロクさん» お読みいただきありがとうございました。この作品を気に入って頂けて凄く嬉しいです。 (2023年4月19日 22時) (レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
コロク - 物凄く、感動してしまいました。涙が出てしまうほどです。とても素晴らしい作品でした。 (2023年4月18日 20時) (レス) @page49 id: 5bdc42e7a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2023年3月10日 16時
