a Magic wand ページ10
ハグリッドとオリバンダーは頷き合うと、ハグリッドはAに見えていなくとも片手を上げて店から出ていった
｢さてさて、私はギャリック・オリバンダー。あなたに合う最高の杖を見つけて差し上げます。以後お見知り置きを｣
オリバンダーはAの片手を握ると、上下に振って握手をした
『ありがとう。私はA…』
メイフィールドと続けようとして、この世界の自分はファミリーネームがなかったことに気がついた
『ファミリーネームがないんです』
｢おぉ、それはいかん。杖の前にそれを作らねば。何か好きな名前はあるかね？｣
『自分で？』
｢もちろん、自分で作って構わないよ｣
『じゃあ、A・メイフィールドです』
｢よろしく。メイフィールドさん｣
オリバンダーはそう言うと、もう一度握手をした
Aの杖選びにはかなりの時間を要した
オリバンダーは様々な杖を持たせたが、そのどれを振っても何かを壊したり、突風を吹かせたりしてしまうだけだった
｢そうか、君は希少だ。本当に稀な子だ。だからこそ｣
ハッと閃いたようにオリバンダーはブツブツ言いながらAが持っていた杖を取り上げ、ほかの杖を探しに行った
｢セコイアの木に不死鳥の尾羽で作られた杖。30cm、しなりが良い｣
オリバンダーはそう言いながらAに杖を渡した
Aは杖を握った瞬間に、これだ、と直感し、杖も同様に先程壊した花瓶を直して見せた
｢素晴らしい。希少だ。本当に幸運な子だ｣
『あの、これって……』
ハリポタオタクと言っても全ての杖の木を覚えているわけが無いので、Aは首を傾げた
｢セコイアの木は幸運を呼び寄せるといわれて一時期とても人気になり、今はその木の杖自体少なくなっておる。不死鳥の尾羽はその芯自体が希少だ。不死鳥が許した時にだけ取れる素材だからね。
いやはや、その杖は私のご先祖がずっと残してきた杖だったが、持ち主になる方をこの目で見られるとは思ってもみなかった｣
オリバンダーは本当に感動したように、感心したように言い切った
Aは信じられない思いで杖の先から持ち手までを撫でた
『あ、お金』
｢杖の代金は頂きませんよ｣
Aがハグリッドから持たされた小袋を開けようとした瞬間にオリバンダーが制した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 162人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
