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『嘘、でしょ…』
｢本当じゃよ。君の目の代わりとして使いなさい｣
Aは受け取った手袋を両手でギュッと握りしめる
革製の細身の手袋だ
『ありがとう、本当に、ありがとう』
制服だけじゃない、居場所を与えてくれて、更には目の代わりを与えてくれた
前世ではダンブルドアを酷い人だったと言っているファンもいたが、彼はほかの人々同様、愚かだっただけで、酷い人などでは無いのだ
『私、一生大事にします』
｢壊れないように施してあるから少し手荒く扱っても大丈夫じゃよ｣
『私が、そうしたいんです』
Aはそう言うと、手袋を胸に大事そうに抱えた
ダンブルドアはその光景に思わず息を呑む
ベッド横の窓辺から射し込む光のせいか、それとも彼女に哀れみを抱く己の感情のせいか、微笑む彼女は浮世離れしていて、まるで1つの絵画のような存在だと思ったのだ
生きているような死んでいるような、人間のような天使のような、そんな存在感が今の彼女には存在していた
だが、それも一瞬で、Aがダンブルドアの顔がある方を見上げれば、ダンブルドアはハッとして先程の幻想のような光景を打ち消した
｢小さくなったらわしに言いに来なさい。さて、それでは明日、杖を共に買いに行ってくれる者を寄越そう。わしが一番信頼しているものじゃから安心してほしい｣
『杖……ですか』
｢そう、魔法使いには必要不可欠な杖じゃよ｣
ダンブルドアの言葉にAはクスリと笑った
その顔を見て、ダンブルドアは満足気に部屋から出ていこうとした
『ダンブルドア先生、ありがとうございます』
Aは音のした方を見ているため、ダンブルドアとは一生視線がかち合わなければ、顔の高さも少しずつズレている
しかし、ダンブルドアはしかと彼女の顔を見て、彼女に見えていなくとも微笑んだ
｢君の入学を楽しみにしておるぞ｣
そう言うと、ダンブルドアは部屋から出て行った
Aはそこでいつの間にか制服から寝巻きに着替えさせられていたことにようやく気がついた
それほどダンブルドアに気を取られ、それほど気持ちが昂っていたのだ
『明後日から……』
ホグワーツ生になれるのだ
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
