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『あの、ホグワーツって？』
Aは目を閉じ、顔を伏せて遠慮がちに聞いた
ダンブルドアはホグワーツのことを親切に教えてあげ、Aが魔法使いであることも教えた
『私は、休暇になったらここに戻らなければならないの？』
｢残念ながら夏休みはそうじゃ。しかし、君は目が見えないからの。どうしたものか、迷い中じゃ。毎年行き来すること自体、大変じゃろうからな｣
ダンブルドアの言葉にAは少し希望が見えた気がした
この劣悪な環境から抜け出させて、更にはシリウスに会える可能性が格段に上がった上に、休暇にも帰ってこなくていいとは
神は私を見放してなどいなかった…！
『私、ホグワーツに行きたいです。すぐにでも』
Aの言葉にダンブルドアはしばし沈黙した
そして、Aには分からなかったが、慈悲をまとった顔で微笑んだ
｢そうじゃな。今日は8月30日じゃ。明日から新学期じゃが、必要なものはわしが持ってきておいた。制服のサイズはわしが調整しよう。着させても良いかの？｣
『魔法で？』
｢そうじゃ｣
ダンブルドアは楽しそうにそう言うと、杖を一振し、目の前の寝巻き姿の少女に制服を着させた
『これが制服？』
｢あぁ、サイズ感はどうじゃね？｣
Aはベッドからゆっくりと立ち上がり、少し動いてみる
『とても、いい感じです』
そう言いながらAはスカートの裾からシャツの質感、ネクタイを触り、そして心底嬉しそうに微笑んだ
ダンブルドアはその笑顔を見て、やはり悲しい気持ちになった
誰かから受けられた呪い
その誰か、は彼女の親である可能性が一番高い
今目の前で嬉しそうにする少女はこの制服がどんな形をしていて、寮が決まればネクタイの色が変化することやスカートの長さ、靴下の色、ローブの色、何もかもが一生見えず、子供たちが当たり前に感じるワクワク感を感じられないで過ごすのだ
彼女に見えていないのをいいことにダンブルドアは再び悲しげな表情で微笑んだ
｢よさそうじゃな。それではこれを｣
そう言ってダンブルドアが差し出したのは手袋だった
『これは……？』
｢手につけるもので手袋というものじゃ。それは本来手を温めるためにあるのだが、わしが魔法をかけて、君の思考を読み取って、どこに行きたいか、何を目指しているのかを理解し、そこへと案内してくれるものじゃ｣
ダンブルドアの言葉にAは開いた口が塞がらなかった
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
