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Aはようやく書き終えた最後の問題を指でなぞり、間違いがないことを確認すると、張り詰めていた緊張を解くように息を吐き出した
｢はい、羽根ペンを置いて！｣
フリットウィック先生がキーキー声で言った
フリットウィック先生が答案用紙を集め終えると、退出の許可が下り、全員がガタガタと席を立つ
｢行きましょ、A｣
少し遠い席に座っていたリリーはすぐさまAのもとへ駆けてきてそう言った
｢Aは試験内容、どうだと思う？｣
『かなりよくできた方よ。初めて「O・優」が取れるだろうって自信が持ててる』
Aのかなり自信ありげな態度にリリーは嬉しくなった
そういえば、このあとリリーは他の女学生と一緒に湖の岸辺に行くのだが、そんな気配は隣の彼女から微塵も感じられず、Aは知らない展開でもあったかな？と内心で首を傾げた
｢A、ここに座りましょう｣
連れてこられたのは湖の岸辺
なるほど、自身がいるからリリーは他の子より優先してくれたんだ、とAはかなり幸せな気持ちになって、口元の緩みを抑えきれなかった
｢湖に足だけでも付けると、気持ちいいのよ｣
リリーの言葉にAは靴もソックスも脱ぐと、恐る恐る湖に足を入れた
『本当だ。いい気持ち』
｢でしょう？｣
Aが安らぎのため息を吐き出したことで、リリーもクスクス笑いながら足を入れた
｢嫌になっちゃう｣
リリーがどこかを見て口早にそう呟く
『ジェームズが？』
｢Aは本当に第3の目があるんじゃないかしら｣
Aのほとんど即答にリリーは驚きながらも冗談めかして言った
『私に第3の目があるとしたら、ここにいる人や植物や音、全てね』
そう言ってAは肩を竦める
｢ポッターって目立ちたがりのカッコつけ、自惚れ屋だわ｣
リリーは嫌そうに言った
『ジェームズがいるってことはシリウスもいる？』
｢えぇ｣
『どんな感じ？』
Aがかなり気になっているような声色で聞くと、リリーはうんざりした声を上げる
｢私にあいつらを見てほしいって？｣
『リリー』
Aはリリーに対して少し甘えた声を上げた
大好きなAにこういう態度を取られてしまうと、リリーはかなり弱かった
｢分かったわ。少しね｣
リリーはそう言って、ほとんど睨みつける勢いで後ろの悪戯仕掛け人たちを振り返り、すぐさま視線を戻した
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
