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ウィリアムは宣言通り、その翌週にプレゼントを渡してきた
『髪飾り？』
｢そう。Aは髪が綺麗だからきっと似合うよ｣
それは目が見えなくても簡単に付けられる挟む形の髪飾りで、触っただけで美しい装飾がされていることは明らかだった
『宝石がついてるの？』
｢白色っていう何よりも明るくて、それでいて控えめで綺麗な色なんだ。つけてあげようか？｣
『えぇ、お願い』
Aはウィリアムの方に背を向け、ウィリアムはAの髪の毛をハーフアップに上げて髪留めを付けた
｢うん、やっぱりすごく綺麗だ｣
真摯な褒め言葉にAは頬を染めて笑った
『ありがとう、ウィル』
｢こちらこそありがとう、A｣
Aはとても嬉しかったが、同時に、ウィリアムのことをもっと知りたいのに知れないことが悲しくもあった
彼にも彼なりの事情があるが、それがここからは立ち入るな、という線引きをされているようにも感じた
＊
どんなに愛情を贈っても、彼は振り向かない
失明していては、彼の顔さえ見えない
彼の顔を見て、キャーキャーいう女子生徒が酷く羨ましい
ウィリアムの優しい声が、優しく伸ばされる手が、酷く煩わしい
Aは目を開けた
泣いていた
あれからまた学年が上がった
ウィリアムは相変わらず何も教えてくれはしなかったし、シリウスは一言も話してくれなかった
それが徐々にAの精神を追い詰めていっている
夢に見てしまうくらいには
Aはフラフラとベッドから起き上がり、まだ日が上っていない中で手袋をして上着を着ると、寝室を出ていった
とてもじゃないが、今もう一度眠る気にはなれなかった
Aはグリフィンドール寮から出て、少し離れた隅っこの窓際で泣いていた
目が見えない代わりにシリウスの愛をくれると思っていたのに
私はもう既に別の人をすきになってしまった
嬉しいはずなのに、同時にとても悲しい
複雑な感情はストレスにもなってしまい、Aはハリポタの世界に来て初めての大泣きをした
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
