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『ダンブルドア先生に聞かなかったな。でもあんまり暖かい気はしないかも』
Aがそう言って肩をすくめると、ウィリアムはすぐにAの手を引いてホグワーツの中に戻り、そのまま Aがつけていた手袋を外し、自身の両手で覆い隠した
｢どうだ？｣
『あっ、凄い、暖かいね。どうやったの？』
ウィリアムの手は先程まで外に出ていた人の手とは思えないほど暖かく、Aは照れながらもウィリアムの両手に包まれていることにした
｢燃えない炎を布に入れてポケットに入れておいたんだ｣
それって前世ではカイロというものでは？とAは思った
『凄い。ウィルは賢いのね』
Aはウィリアムの手に思わず手を絡ませた
｢と、りあえず、プレゼント開けても？｣
『あっ、うん、もちろん』
慌てて外された手に少しの寂しさを覚えながらもAは恥ずかしいことをしてしまった自覚はあるので、狼狽えながら頷いた
｢これ、時計？｣
ウィリアムは箱の中に鎮座するシンプルだが、高級感のある黒い腕時計を見た
『何をあげたらいいか分からなくて。それだったら要らなかったら売れるし、いつも使うものだからいいかなって』
ちなみにこれはAが1年生の頃からダンブルドアに困らないように、と送られた金貨のほとんどを使って買ったものだった
｢売らないよ、絶対。ありがとう｣
ウィルはそう言ってAを抱きしめた
それは2人にとって初めてのことで、Aはこの世界に来て初めてされたハグに思わず固まってしまった
ウィリアムの匂いや音がダイレクトに届くのは目が見えなくてよかったと思うことの1つでもあったし、逆に見えた方が良かった、と思うほどのことでもあった
『ウィ、ウィル』
｢あ、ごめん。嬉しくて｣
2人の間に妙な空気が流れる
｢それじゃあ、また今度会ったらその時は俺も君になにか贈るよ｣
ウィリアムがたどたどしく言った
『うん、ありがとう』
Aは嬉しくて上がる口角を止めることなく、頷いた
『それじゃあ、喜んでくれてよかった。私、このあとリリーと用事があるから、もう行くね』
｢おう｣
どことなくぎこちないながらも別れの挨拶を交わし、Aは若干早足にその場を立ち去った
立ち去らなければ今すぐにでもウィリアムの懐に戻って愛を叫び出したい気持ちになってしまったから
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
