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Aはウィリアムの言葉をあまり信じてはいなかった
シリウスは恥ずかしがり屋というより目立ちたがり屋なのはウィリアムよりも知っている自信があったし、そもそも彼が嫌いな相手に対して、どう接するかも分かっているような気がした
シリウスは完全にAを嫌っているか、関わりたくない、と思っているかのどちらかだ
2年生最後の夏の夜空は凄く美しく、Aは静かな寮部屋の窓際で見えない空を見上げていた
シリウスに愛されたい、と願ったあの日の夜空のように輝く満月と星々はAのことを祝福しているようにさえ見えた
私は願いました
シリウスに愛されるなら、と
一体誰が、こんな私を愛してくれるでしょう……
私は前のように光り輝くあなた達を見ることさえ出来ないのです
美しさに息を呑むことももうないでしょう
ずっと耐えてきました
この3年間、ずっと──
シリウスに嫌われてしまっては元も子もないのです
Aは夜空に向かって目を開いた
もちろん、見えるはずがない
視界は真っ暗で、ただ遠くにハグリッドの家かもしくは月か星かの明かりが薄っすらと見えるだけだった
しかし、横から息を呑む声がし、Aは目を開いたままパッと振り返る
『リリー？』
Aは小さな声で呼ぶ
｢A、寝れないの？｣
リリーが小さく返したことで、Aは目をもう一度閉じた
『少し、ね。もう寝るわ』
そう言ってAは窓際で座っていた腰を持ち上げ、自分のベッドに潜り込んだ
｢ねぇ、A｣
小声でリリーが再度呼びかける
｢あなたの瞳ってとても綺麗なブルーだったのね｣
いつもの調子でブルーって何色？と返したかったが、Aは少しだけ涙が出そうだった
今初めて、見えている、ということが酷く羨ましく思えた
Aは前世も青い瞳で、髪の毛はブラウンの母親譲りの美しい色だった
この目の代償は、今の状況ではあまりにも大きい
Aは布団を深く被り、涙を流しながら眠りについた
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
