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『私は彼女を美しい子だと思ってるのに？』
｢いや、Aの友達を貶すとか、そういう訳じゃ…｣
『分かってるわ。見えない私より見えてるあなたの方が一枚上手よ』
慌てて釈明しようとしたウィリアムにまたAは笑った
『あなたと話すのすごく楽しいから時々話しかけて？あなたが周りにいても、私は気づけないから』
Aがかすかに首を傾げながらそう言い、ウィリアムは少し黙った
｢…うん、分かった。そうする｣
『ここに入学して3人目の友人ね。ありがとう』
Aは屈託なく笑って手を差し出した
ウィリアムはその顔を見て、微笑んで握手をした
＊
少しばかり悪戯仕掛け人との交流は増えたが、それでもリリーが遠ざけているのか直接的な会話はないし、シリウスなんて全く一言も発したことがなかった
ウィリアムは相変わらず一人きりの時にしか話しかけてはくれないし、いつもミステリアスだった
『私、シリウスに嫌われてるのかも』
｢え、どうして？｣
ウィリアムは驚いてAの方を見た
『ジェームズやリーマスは話してくれるのよ。でも一向にシリウスが話しかけてくれないの。女好きって噂があったけど、やっぱり盲目な子は同情を買ってるって思われたのかも』
Aはため息を吐き出した
｢なんでシリウスに好かれたいんだい？｣
『リリーと一緒にいてもジェームズがどこでも寄ってくるのよ？顔を合わせる回数が多いなら嫌いな人より好きな人の方がいいでしょ？
それに、あんだけ避けられると余計に気になるのよ。ウィルはシリウスと話したことはなくても見たことくらいあるでしょ？どんな子なの？』
ウィリアムがAの質問をはぐらかすのはいつもの事だったので、Aはあまり気にせずに聞いた
｢シリウスは良い奴だよ。少しイタズラをやり過ぎちゃう時もあるけど、友達思いだし、かっこいいしな｣
いつになく質問に詳しく答え、さらには他人を褒めるウィリアムに驚いてAは彼の顔の方を見上げた
『ウィルって、そっち系？』
Aは驚きで目を開きそうになったのを堪えた
｢え？いや、違う！そうじゃない。でも、シリウスはAのこと嫌ってるわけじゃないよ。あいつは少し恥ずかしがり屋なんだな｣
『え？それ嘘でしょう？』
｢まぁまぁ、気にしなくてもそのうち話してくれるようになるよ｣
ウィリアムはそう言ってAの肩を元気づけるように叩いた
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
