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魔法薬学の授業が終わると、Aはすぐにリリーといつも勉強したり、ピクニックしたりしている庭の定位置に向かった
『ねぇ、リリー』
｢なに？｣
『穢れた血ってなに？』
その言葉にリリーの足音が止まる
｢誰から聞いたの？｣
『さっき、呪文学の教室で女子生徒2人に絡まれたの。その時にあなたのこと、赤毛の穢れた血って言ってたわ』
Aは心配そうにリリーを見た
赤、と言われても目が見えないはずのAには分からないし、血と言われても何を連想していいのかさえもわかっていない状態でなくてはならない
｢穢れた血っていうのは、マグル生まれのことを蔑む呼び方なの。純血主義者、親族に魔法使いしかいないことが誇りと思っている人たちの事ね。
その人達が使う呼び方のことよ。私がマグル生まれだからそう言ったんだわ｣
リリーは悔しげに俯き、そしてまた歩き出した
『それじゃあ、赤ってどんな色？』
いつもの場所につき、座りながらAが訪ねる
｢赤は……そうね、暖かみのある色？炎とか。あとは強い感じ。グリフィンドールも赤色よ｣
『あんまり分からないや』
Aが混乱し出したのを見て、リリーはクスクス笑いながら、彼女の手を取った
｢それじゃあ、触ってみて｣
Aは手袋を外して、リリーの手に導かれた先を触る
｢赤毛よ｣
『とってもサラサラで綺麗だわ』
優しい手つきで撫でるAにリリーは愛おしさが溢れた
｢ここが生え際、額、眉毛、これは目よ｣
『えぇ、何となくわかるわ。目はどんな色をしているの？』
Aはリリーの右目を優しく触りながら聞いた
｢緑の色。草や葉っぱ、植物の殆どはこの色よ｣
『じゃあ、リリーは……とても美しいのね』
そう言ってAはリリーの目から手を離し、手袋をつけた
言われたリリーはまさかそんなことを言われるとは思わず驚いて目を見開いた
｢ど、どうしてそう思うの？｣
『だって、優しくて、髪も瞳も自然と同じ色だなんて、美しくないわけが無いもの』
Aはそう言って目を閉じたまま微笑んだ
｢あなたのこと、本当に好きになっちゃいそう｣
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
