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授業のことは何も心配いらなかった
ダンブルドアは全てお見通しだったのだ
教科書を手袋でなぞれば自然と内容が頭に入ってくる
まるで見えてる頃と何ら変わりないその感覚にAは泣きそうにまでなってしまった
この手袋はAが思っている以上に作り方を一度伝授して欲しいくらいに便利な代物である
しかし、厄介だったのはホグワーツ城の動く階段や複雑な構造より何より、Aに対して良くないことを思っている生徒だった
目が見えないくせに授業は難なく受けられるAに対して、スリザリンはもちろん、グリフィンドールにレイブンクロー、ハッフルパフの一部の生徒までもが、嘘なのではないか、闇の魔術の類なのではないか、と疑ったのだ
そして、Aの予想通りにリリーとスネイプ以外の生徒たちは誰もAに近寄ろうとはしなかった
｢全く、いい迷惑だわ！｣
レポートに勤しんでいたリリーがちょうど横切った女子生徒2人を睨みつけながら言った
『また視線を？』
Aはレポートから顔を上げずに聞いた
｢浴びせたわ！目が見えないからって心が無いわけじゃないのに！｣
Aの目が見えないことをいいことに、そういう生徒たちは決まって彼女の前を通る時睨んだり、蔑んだり、馬鹿にしたように笑って通り過ぎていく
『気にしてないわ。やらせておけばいいのよ。そういう行動が客観的に見て、馬鹿っぽく映るってことにまだ気づいてないのよ』
いつもAは怒るリリーを窘めるだけで、自分が怒ろうとはしなかった
それは一重に見えないから馬鹿にされていると感じないことが大きかったし、リリーがいれば何も怖くないと思えたからだった
｢Aは優しすぎるわ！私だったらあんな人たち、絶対に許せない！｣
リリーはそう言うと、途中だったレポートを再開した
｢いじめられたら私に絶対、必ず、言ってね｣
ある一点をじっと睨みつけながらリリーが言った
その一点にはこちらを見てニヤニヤ笑っているレイブンクローとスリザリンの女子生徒2人組がいた
『分かってるよ、ありがとう』
Aはそんなリリーを宥めるように肩に触り、微笑んだ
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
