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｢ボートが着いたら教えるわね｣
リリーが優しい声で言った
相手を気遣ってる感じがありありと分かる
『リリー、そんなに気遣わなくても大丈夫よ。私、1人で歩けるわ』
｢ほら、目が見えないなんて嘘だって言ったろ。僕は見たんだ。1人で歩いてるところを｣
急に前からかけられた声にAは少し眉を寄せて、声のした方を見た
｢目を開ければいいのに開けられないなんて、きっと闇の魔術のせいだ｣
｢セブ！そんな事言わないでよ｣
なるほど、前に座っていた男の子はセブルス・スネイプか、とAは先程までの失礼な態度を妙に納得した
『いいえ、私は目が見えないわ。でも、音や匂いや風、そのほか色々な事で目の役割をさせているの』
Aは冷たい声色でスネイプの方を見たまま言った
｢ほらね、セブルス。なにもここにいる魔法使いたちが全員悪い子ってわけじゃないわ。あの子たちが異常だっただけよ｣
｢分かってるよ、リリー。その……ごめん。少し……気が立ってたんだ｣
スネイプはリリーに怒られ、更にはAが本当に目が見えなかったため、悪いと思ったのだろうモゴモゴと言い訳を口にした
『えぇ、大丈夫。本気かどうかは声色でわかるの。それより、あの子たちって？』
Aが不思議そうに今度はリリーの方を向いた
もちろん閉じられた目がリリーの目とかち合うわけは無いし、顔の向きも少し違った
それでもリリーとスネイプは訂正しなかった
｢あの子たちっていうのはコンパートメントであった男の子2人組よ。セブがスリザリンに入りたいって言ったら馬鹿にしてきたの。信じられない｣
『スリザリンは何か悪いの？』
｢悪いわけじゃない！｣
Aの問いかけに被せるように強めな声でスネイプが否定した
『なら、いいじゃない。堂々としていれば。私だって目が見えないけど学校に通うわ』
Aの言葉にスネイプはキョトンとした後、リリーを見た
リリーは嬉しそうにAを見て、スネイプと顔を見合わせてから口を開いた
｢ありがとう、A｣
そのままボートはホグワーツ城へと到着し、スネイプとリリーに手伝われ、Aはボートからゆっくりと地面へ降りた
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サンマ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます。盲目を書くのは私も初めてなので、表現しきれてないところもあると思いますが、最後まで読んでくれると嬉しいです！ (2023年1月3日 21時) (
レス) id: e98e7ad213 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - 盲目の夢主の小説初めてです！本当に綺麗で素敵な物語で、読みながら夢主の感じてるものがすごく伝わってきます！！シリウスの良い所もすっごく出てて大好きです！！応援してます！(: (2023年1月3日 14時) (レス) @page35 id: e0f7d925b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サンマ | 作成日時：2022年9月4日 22時
