10話 ページ11
「あのセッティングでスパイク決められんポンコツは、さっさとポジション空けえや」
侑はそれだけ言うと治に背を向けた
『侑、言い方っちゅうもんがあるやろが。またお前ら喧嘩したら』
美南が言い切らないうちに治が走り出して、侑を蹴り飛ばした
「この、暴言クソブターッ!!」
全員驚いたが、角名はスマホを構えた
「てめぇが絶好調でもこっちがそうやない時もあんじゃろがい!なんかダメな時は、なんかダメなんじゃクソボケがぁ!!」
治は侑に馬乗りになって言った
「身も蓋もない」
尾白が言った
「侑くんは失敗しないんですかぁー!?ア"ァ"ー!?」
「ポンコツにポンコツ言うて、何が悪い!!」
侑は治を押しのけようとする
「人格ポンコツ野郎に言われたないんじゃ!!」
「宮兄弟の喧嘩や!」
「体育館で喧嘩やて!」
「バレー部名物双子乱闘や!」
見物人が集まってきて、美南は騒がしくなっていく体育館にため息をついた
『おい、いい加減やめろや!』
「止めんなや!絶滅危惧種!」
「せや!大人しくしとけ!絶滅危惧種!」
治の次に侑が言い、角名が笑いそうになる
銀島は呆れ顔をし、他の部員は絶滅危惧種?と首を傾げた
『そうか、ほんなら、土下座やな』
美南は拳を握った
北が体育館に駆けつけた時には美南の前で双子が土下座させられていた
北はまたか、とため息を吐く
「美南、監督が双子を呼んどる。説教終わったんなら次は監督の番や」
北の登場に美南は不服そうな顔をしながらも双子を立たせた
双子も不服そうな顔で未だに睨み合いながらトボトボと監督の元へ向かった
「美南、すまんな。女の子やのに男同士の喧嘩の仲裁させてもうて」
『力はあるから平気や。それより、私は絶滅危惧種というあだ名がつけられてしもうたんや』
美南は疲れたようにため息をついて言った
「絶滅危惧種?」
『信介は知らんでええよ』
美南はそう言ってマネージャーの仕事に戻って行った
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あまね(プロフ) - 完結おめでとうございました!久しぶりに見てめちゃキュンさせてもらいました!ありがとう御座います! (11月18日 0時) (レス) @page39 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
あい - Eカップは大して珍しくないですよ。 (2023年1月4日 9時) (レス) @page10 id: ab06a6fc10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サンマ | 作成日時:2021年11月21日 18時