88話 ページ39
〜12時間前〜
NO視点
エレン「どうしたんですか？ハンジさん」
ハンジ「あっ……あぁ、いや、この前請求したアニ・レオンハートの身辺調査がようやく届いたんだが……」
エレン「アニの？」
ハンジ「あぁ、管理状態がずさんな所為で探すのに今まで手間取ってしまったらしい。これによると、君達104期の中に2名程、彼女と同じ地域の出身者が居るようだ……その2人は、ライナー・ブラウンとベルトルト・フーバー………5年前の混乱の所為で戸籍資料なんかどれも大雑把でくくりで、いい加減なもんだ。ただ、この2人は壁外調査の時、誤った作戦企画書によって、エレンが右翼側に居ると知らされていたグループに所属していた」
アルミン「……あ！女型の巨人が出現したのも右翼側でした」
サシャ「えぇ！？どう言う事ですか？」
アルミン「2人がアニに、情報を流した可能性があるって事だよ……」
エレン「おい、待てよアルミン。何言ってんだお前！」
ハンジ「分かってるよエレン。当然それだけで何が変わるってわけじゃない。念の為、訓練兵時代の関係性が知りたい」
アルミン「ライナーとベルトルトが同郷なのは知っていましたが、アニと親しい印象はありません」
エレン「俺も……2人がアニと喋ってるのをあんまり見た事がないような……まぁ、アニは元々喋んなかったけど……」
サシャ「ご飯の時も、大抵1人でモグモグと食べて居ましたからね。アニは……あ！そういえば、顔に似合わず甘いおかずが好きだと噂で聞いた事があります！」
ミカサ「私は……覚えていません」
エレン「いや、同期としてはその疑いは低いと思います！無口なベルトルトは置いといても、ライナーは俺達の兄貴みたいな奴で、人を騙せる程器用じゃありませんし……」
アルミン「僕もそう思います。ライナーは僕とジャンとで女型の巨人と戦っています。ライナーは危うく握り潰される直前で……」
エレン「どうした？」
アルミン「ライナーは逃げられたんだけど、アニは、急に方向転換してエレンが居る方向に走って行ったんだ。僕も、推測でエレンは中央後方に居るんじゃないかと話してたんだけど、アニに聞かれる距離ではなかったし……」
エレン「なんだそりゃ？」
ハンジ「…………ライナーがエレンの場所を気にしてる素ぶりとかなかった？」
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作者名：りん松 | 作成日時：2019年6月11日 18時
