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結局その日は、帰って来るまで部屋で待たされて、帰って来たかと思えば玄関で思いきり抱きしめられてキスをされて、一瞬のうちにまた仕事に戻って行った。

そのたった一瞬の出来事に、それはもう幸せそうな顔をして、満足気に笑うと「またね」って言って私の前からいなくなった。

たった十秒くらいの間に起きた事にその場で立ち尽くしていると、横尾さんに「送っていきます」って言われてやっと私は解放された。


前よりも無意識の内に気にかけるようになっていたのか、藤ヶ谷太輔が、テレビの中や街中の大きなパネルの中で、あんな風に笑っていることは一度も無かったことを思い返した。





「A?」


空を眺めていた顔を下ろして、隣を向くと北山くんが「どしたの、ぼうっとして」って言うから、なんでもないって返事をする。


「そのサンドイッチ、美味しくなかった?」
「ん、いや美味しいよ!食べる?」


ううんありがと、北山くんがそう言いながら微笑む。


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ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時

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