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「美味しかった・・・」
手を合わせて、ごちそうさまでした、と一人で呟く。
残ったのどうしよう、そう思ってキッチンにあるあらゆる引き出しを開けながらラップを探した。
「もう、収納ありすぎ、何なのこれ・・・」
取っ手を引かなくても手をかざせば勝手に引き出しが自分で出て来たり、やたらと機能が充実しているから一人でいちいち驚く。
結局残った食べ物はタッパーに入れて、使った食器を食洗機に入れスイッチを押し一息つくと、ふと自分は今ここで何をしているんだろうと我に返る。
同時に玄関のドアが開く音がして、振り向くと横尾さんが慌ただしく入って来た。
「・・・・良かった、間に合った」
今日は都内で雑誌の撮影があって、その合間をぬって私の様子を見に来たらしい。
「橘さんのことだから、さっさと逃げたかと思って」
逃げる、何故私はそれを思いつかなかったんだ・・・。
「えっと・・・なんか、食べます?」
苦笑いを浮かべてそう言うと、結構です、と相変わらず血の通ってない声で横尾さんが答えた。
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ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時