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「・・・ん」


頰に冷たい感触がして、目を開ける。


「やば・・・バイト、」


頰にあった手をすぐに退けて、体を起こそうとすると肩ごとベッドに押し戻された。


「電話来たから、倒れて病院にいますって言ったらもう来なくていいって。クビだって」

「・・・え!?」

「うーそ。倒れて病院にいるって言ったのは本当だけど、クビにはなってないよ。お大事にって。明日もお休みでいいって」


私に馬乗りになりながら、顔の上に置いていた手を退けて、視線を捕まえると満足そうに笑う。


「よく寝てたね。明日もお休みだし、朝まで愛し合えるねっ」


面白くもないそんな冗談を言いながら笑うから、声にならない声で叫んで体をじたばたと動かすと、すぐに頭がクラクラしてきて酸欠みたいになる。


「体力落ちてるんだから、そんなに暴れちゃだめだよ」


そういう問題じゃない・・・そう思いながら、今日こそもう駄目かもしれない、そんな考えが頭を過る。


「うわ、ほっそ・・・ちゃんと食べてんの?」


勝手に服の中に手を入れると、お腹に触れてびっくりしたように私の顔を見る。

体が言うことを聞かず思うように抵抗出来ないから、力の限りこの男の顔を睨んだ。


「なんか作るね、ちょっと待ってて」


そう言うとベッドから降りて寝室を出て行く。

テレビもついていなければ音楽もかかっていないこの空間に、誰かと話す声が聞こえる。


「・・・ん。おかゆでもリゾットでも。とにかくなんか食べやすいやつ。あ、あと栄養たっぷりのやつね。今すぐ持って来て」


作るって、言いましたよね・・・。

多分ルームサービス的なものを頼んでいる声を聞いていると、嘘もへったくれもあったもんじゃないな、と呆れて、なんだか力が抜けていく。

また眠ってしまいそう、そう思うのも束の間、意識がゆっくりと夢の中に溶けていった。


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ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時

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