27 ページ27
.
「今日はありがとう。すごく美味しかった。ご馳走様でした」
軽く頭を下げると、大袈裟だよって北山くんが笑った。
「いやなんか、あんなとこで良かったの?もっとお洒落なフレンチとかイタリアンとか、」
「ううん。焼き鳥大好きだもん。それに北山くんがいつも行ってるお店で食べてみたかったし」
オッサンばっかで橘さん浮いてたけどな、そう言いながら北山くんが隣で笑う。
「はあー。美味しかった。これでまた一週間頑張れる」
じゃあまたね、そう言いながら北山くんにハグをした。
「えっ、と・・・」
ぎこちなく言った北山くんの声が聞こえて、はっとしながらすぐに体を離す。
「あっ・・・ごめんっ」
ほんっとごめん!!そう言いながら、咄嗟に顔の前で手を合わせる。
「えっ、いやいいよ!ただ、急だったからびっくりした・・・だけって、いうか」
またやっちゃった・・・そう呟くと北山くんがすぐに口を開く。
「橘さん、海外生活長かったんだもんね。向こうの人って本当に挨拶程度にハグするんだな、すげー」
なんか感動した、って笑うから、また恥ずかしくなってきて口から言い訳がこぼれる。
「今まで上手くやれてたんだけど・・・仲良くなって、好きになっちゃうとつい出ちゃうっていうか・・・」
「え?」
「・・・え!?ほら、全然こっちに知り合いいなくて、でも北山くんは、こんなに仲良くなれた久しぶりの友達だから・・・」
正直に話そうと意識してるわけでもないけど、やっぱり北山くんといると何でも話してしまう気がする。
そのうちに鬱陶しいと思われて、愛想尽かされないといいけどなぁ・・・。
「じゃあ、俺も」
おもむろに抱きしめられると、北山くんの声が耳元で聞こえる。
「橘さんも、俺の大事な友達」
体を離して、行こ?っていつもみたいに微笑んだ。
.
344人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時