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目の前に、指輪を着けた細い指が伸ばされる。



「A」



私は今、どうしようもないことを始めようとしている。

どうして。

どうしてこんなことになってしまったんだろう。



「・・・・・やっぱり、無理っ」


伸ばしかけた自分の手をすぐに引くけど、それを掴まれたかと思うとやっぱり私は胸の中に押し込まれていた。



「待ってた」



玄関とは言えないくらいの大きすぎるスペースに立つと、床一面の白い大理石が眩しいせいか目眩がしそうになる。


「来てくれてありがとう。本当に・・・、嬉しい」


腕の力が緩んで、顔を上げると思っていたのと全然違う表情がそこにあったから普通に戸惑う。


「ありがとう、A」


言葉の通り、本当に嬉しそうに、屈託無く笑うから、今までとは全くの別人がここにいるんじゃないかと思うと足の力が抜けてふらついてしまった。


「え、A大丈夫!?」
「違っ・・・・ちょっと、」


何でもない、そう言いながら腕を掴むと「おいで」って自然に私の手を引いて部屋の中に招き入れられた。


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ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時

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