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車を降りて、地下駐車場から繋がる地下エントランスに向かって歩き出すと、ふと、私は何をやってるんだろうと周りを見渡した。
出口が何処かにあるはず、そう思ってキョロキョロしていると視線を感じて、その方向を向くと運転席に座る横尾さんと目が合った。
「ああ、もう・・・・・。」
ハンドルの上に腕を置いて、そこに顎を乗せ満面の笑みを浮かべているから、私に逃げる術はもう残されていないんだなと思うと少し泣きそうになる。
「あの、これ・・・・・。」
エントランスを抜けると、すぐ正面に綺麗なコンシェルジュのお姉さんが座っていて、横尾さんにもらったカードを差し出すと黙ったままにこりと上品に微笑んだ。
お姉さんが手元で何かを操作すると、ベルボーイみたいな格好をした男性がどこからか現れて、いかにも事務的な所作で私を部屋までエスコートしてくれた。
かなり上の階まで上がってきてる気がする、そんな事を考えながらエレベーターの床をみつめる。
部屋の前まで着くと、意外と普通のインターホンをその人が押して、頭を深く下げると何も言わずに行ってしまった。
ガチャ、と大袈裟なドアの開く音がして、そこから伸びてきた手が動きを止める。
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ma(プロフ) - 続きが読みたいです!!よろしくお願いいたします。 (2023年3月7日 9時) (レス) id: cb1a0ddf39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EM | 作成日時:2017年3月11日 1時