扉の番人は【騎士a】 (ページ4)

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帰宅後、いつものように早い時間にタイマーをセットし、泥のように眠った。

で、ここからは幸せな夢の中と信じて止まない私の精神をずたずたにしてくる奴がいた。

「ねぇーーーー!!止まって!!君どっから入ったの!!??ここ立入禁止っていうか入れないようになってるはずなんだけどーーーー!!!」

『』

夢の中でも走らせるとか何事よッッッ!!!!

なぜかスーツにヒールを履いたままの私はよろよろになりながら走っていた。

今日も直前に言われた接待に行くまでタクシーも出してくれなかった上司のお陰で皮肉にもギラギラと輝く太陽の下で走らされた。

嫌なことを思い出してしまった､､､､。

あの灼熱地獄は懲り懲りだ。

走り続けていたら、いきなりガクッ、と衝撃が走った。

こう、膝カックンされたときを思い出す感じの衝撃だった。
いきなりの衝撃に絶えられるはずもなく、私はあっけなく転んでしまった。

ヒールが折れている。
まあ、あれだけ全力疾走していたのだから、無理もないだろう。

私の体は座れたことに対しての安堵で力が入らなかった。

まあ夢の中だし。捕まったってへーきでしょ。

今更なにを思うのやら、走っていた意味が全くもって見つからない。

反射的に走っていたのだろうか。

夢のなかに入ったときにはもう走っていた。
馬鹿馬鹿しいったらありゃしない。

私はみっともなく尻餅をついたままぼーと遠くを
眺めていた。