扉の番人は【騎士a】 (ページ3)

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疲れた。

もたつく足をヒールで支え、重いバッグを
肩にかけ直す。

高校を卒業してから大学も行かず、バイトに明け暮れ、男に騙され借金を背負わされた上に
家族にも縁を切られた。

なんという災難なんだろう。

いや、災難だけでは言い切らせない。

勤めていたバイトの会社が倒産。
もちろん倒産直後に言われた。

寮付きのバイトだったから私はその寮へ転がり込んで意気揚々と暮らしていた。

そんな私はどうなるか。

そう、正真正銘ホームレスとなった。

おかしいッッッ!!!!数年前までピチピチのJKだったのにッッッッッッ!!!!!!

そう最後に嘆いたのはいつだったか。

もう嘆く気力さえなくなり、少ないお金と体力、学歴を使ってブラック企業へと転職。
小さなアリが住むようなアパートへ引っ越した。

そこからはもう地獄だった。

セクハラパワハラヒステリックなお局に時間外労働うるさい大家になぞの宗教勧誘。
もぉーーーーーーーーーーーーー無理。

何度もやめようと思った。引っ越そうと思った。
が、そんな甘いもんじゃない。

ブラック企業を辞めるなんて、あの大家を振り切って引っ越しなんてどんな手段を使えばよいのだろうか。
また辞められたところでどう生活するのか。
引っ越したところでどこへ行くのか。

私はずっと、この生活を続けていつか過労死かそんな感じであの世へと旅立つと思っていた。