【私の願った希望】 (ページ13)

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8話ページ13

魔女とは〈垣根に住まう者〉と呼称され、その垣根は生と死の狭間を意味する。

病院の治療、薬草の調合、傷の処方、避妊など、彼女たちの多くの活動が〈生と死の垣根〉の仕事であり、それらが不首尾に終わった逆恨みから「魔女」と名指しされた。

『「これが伝承とされている。」……』

パタンッと読み終わる。表紙には〈垣根の女〉と表紙に描かれていた。

暇だったから図書室で本を読み漁っていたら好奇心で手をつけた文献だが…

『む～～…(-_-)』

何故か知らないが読み進めるたびに馬鹿にされているようでむかついた。眉根が僅かながら寄っている。

『うーーッ……(-_-)』

机に突っ伏し、組んだ腕にぐりぐりと顔を埋める。
キョーヤは町のパトロール中で学校にいない。暇でしかない。溜め息をつきかけた瞬間、

『！！……』

ざらりとした空気が流れてきた。体中がピリッと痺れる。手首につけているソウルジェムを取り出した

白銀色の光が脈打ちながら輝いている。強いからして距離は近いようだ。

『…見つけた』

外に出て、反応が示す先は体育倉庫の扉。
ざらつく気配が濃い。ソウルジェムが眩い光を放ち、包み込む。

彼女の服装が瞬く間に別のものに変化していた。